H to He, Who Am the Only One / VDGG | 音楽見聞録

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H to He, Who Am the Only One/Van der Graaf Generator
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1. Killer
2. House with No Door
3. Emperor in His War-Room: (1)The Emperor (2)The Room
4. Lost: (1)The Dance in Sand & Sea (2)The Dance in the Frost

5. Pioneers Over C

VDGG(Van Der Graaf Generator)のサウンドはやはり独特です。後継者も見あたらないし、個性として屹立している。


 このアルバム(H to He=水素→ヘリウムという核融合反応を表しております)は1970年に発表されたVDGGの3枚目です。個人的にはメンバーが固定した前作がデビューでこのアルバムは2ndというイメージが強くあります。


 いわゆる第Ⅰ期のVDGGはこのアルバムの後、大作「PAWN HEARTS」を発表して活動停止してしまうわけですが、本作はⅠ期VDGGの中では聴きやすく、またVDGGの持つイメージも良く表している作品だと思う。


 前作までメンバーだったベーシストのニック・ポッターは1、3、5のみ参加、これ以降Keyのヒュー・バントンが主にオルガンのフットペダルでベースの代用をとるスタイルになる。

 オルガンを中心にした荘厳なサウンドがVDGGの真骨頂であるとするなら、このアルバムでそのスタイルが完成したと言えるだろう。


 活動停止期を挟んだ第Ⅱ期VDGGではピーター・ハミルがやたらエレキ・ギターをかき鳴らすアグレッシヴなスタイル(これはこれで格好良い!)になるため、まるで賛美歌を連想させるような荘厳なVDGGを体験するならやはりⅠ期になる。


 曲の完成度もかなり高い。何と言っても美しい2。そこに扉の無い家がある・・そして私はそこに住んでいる・・完成された歌詞の世界。静謐で重厚なサウンド。ディヴィッド・ジャクソンが加えた間奏も素晴らしい。初期の最高傑作と言っても過言ではないだろう。


 VDGGの特徴が良く出ている1、印象的なリフが展開するSF的な光景の5なども良い。


 何と言ってもハミルのVO。これは唯一無二の味わいです。


 蛇足だが、クリムゾンのロバート・フリップが3に参加している。