- TRAVEL ROCK/小泉今日子
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いや、実はアイドルは良く知りません。そりゃさすがにCMなどでバンバン流されていた曲ならなんとなく耳に残っているのですが。
「音楽」としてとらえてしまうとどうしても抵抗があって若い頃には興味ありませんでした。今はやや薄らいだかな?(笑)・・・などという話はさておき。
このアルバム、恐らくキョンキョン(抵抗あるなあ~この呼び方・・・)の作品の中ではかなり地味な存在ではないでしょうか?詳しくは知らないのですがざっと見たところでシングル・ヒットは無さそうです。
そんな私が何故にこのアルバムを所持しているか?
T-No4に収録された「やつらの足音のバラード」があるからです。このアルバムの他の収録曲は印象ありません。
この曲はご存じの方も多いと思いますが、その昔TVアニメ「はじめ人間ギャートルズ」のエンディングで使われていた曲です。
作詞がまんが作者の園山俊二さん、作曲がムッシュかまやつ氏の手になる作品です。かまやつ氏Versionのシングルもあるのですが、こちらはどちらかと言うと「ほのぼの系」なサウンドにまとめあがり、それなりに良いのですが、この小泉Versionは素晴らしい。恐らくかまやつ氏が原曲を作曲した時には考えてもいなかったような方向に昇華していると言っても良いでしょう。
この曲ではアコギ、シンセ・プログラミングなどを担当している藤原浩さんの編曲が秀逸です。私がこの曲に対して抱いているイメージ「虚無感をも包括する大いなる流れ」をシンセ主体のサウンドで見事に表現してくれております。いやはや脱帽でございます。
園山俊二氏の詩の真意がどこにあるにせよ私にとってこの曲は最初のパラグラフに集約されたイメージそのものです。
なんにもない なんにもない まったく なんにもない
うまれた うまれた ないがうまれた
星が一つ 暗い宇宙にうまれた
星には夜があり そして朝が訪れた
なんにもない大地に ただ風が吹いてた
TVアニメ放送ではこの一番の歌詞しか流れません。本曲では歌詞はこの後、生命の発祥、進化が歌われて行くわけですが、当時はこの一番だけが全てでした。寂寞感。クリムゾンじゃないけど「星もなく神聖なほど暗い」世界。
シンセにベースに少しエスノなパーカション。淡々と歌われるVO。もし小泉さんが完成型をここまで見通して選曲し収録したのであればそれだけでただ者ではない!と思ってしまいます。