Plays Live / Peter Gabriel | 音楽見聞録

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Plays Live/Peter Gabriel
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1983年に発表されたソロ・キャリア初のライブ盤。


 実は私の周囲では発売当時、このアルバムの評価が凄まじく高く、仲間うちでの挨拶は「PLays Live聴いた?」だったし、集まってするロック関係の話題はこのアルバムの事ばかりだった。普段ブルースばかり聴いてる奴も、Hard Rockメインの奴も何故だかこのアルバムには群がった。それほど当時の我々にはカッコ良い存在のアルバムだったわけです。


 ライブは1982年のアメリカ&カナダ・ツアーの音源を収録。
 バンドメンバーはトニー・レヴィン、ラリー・ファースト、ジェリー・マロッタ、デヴィッド・ローズというスタジオ録音でおなじみの気のあったラインナップ。


 さすがに選曲は新しめのアルバムⅣとⅢからのものが多い。個人的はⅡの曲が少ないのが今ひとつ気になるところ。Ⅱに収録の「Mother of Violence」、「White Shadow」、「Home Sweet Home」などは是非ライブ盤に収録して欲しい作品だった。

 またⅣからの選曲が多いが、深~く沈潜しグルーヴする「Lay Your Hands on Me」と「Wallflower」がなぜか2曲ともはずれているのがこれまた惜しい~。両方とも名曲なんだが・・・特にLay your・・はライブでは演奏しているはずだし。(観客に向かってダイブするパフォーマンスがあったので時間がやたら長いのが原因かも?)

 これらの個人的文句を抜きにしても、とにかくアルバム全体の密度が高い。(ディスク1の8「I Go Swimming」でちょっと気が抜ける程度か?)

 個人的には世界的に大ヒットした5枚目の「so」よりもそれ以前の作品に対する評価が高いのでガブリエルのライブと言えばやっぱりコレになる。モンキー・メイクも健在だし、この時期のライブを是非体験したかった!なにも武道館でなくても良かったのでもう少し早く来日して欲しかったなあ。

 ライブ音源に一部後から録音の手を加えているが、それもインナーにはきちんとクレジットされており、ただの生演奏の寄せ集めではなく「1枚の作品」として完成系をこの世に出したかったガブリエルの気持ちは良く分かる。


ディスク1
1 Rhythm of the Heat (Ⅳ)
2 I Have the Touch (Ⅳ)
3 Not One of Us (Ⅲ)
4 Family Snapshot (Ⅲ)
5 D.I.Y. (Ⅱ)
6 Family and the Fishing Net (Ⅳ)
7 Intruder (Ⅲ)
8 I Go Swimming (Single)

ディスク 2
1 San Jacinto (Ⅳ)
2 Solsbury Hill (Ⅰ)
3 No Self Control (Ⅲ)
4 I Don't Remember (Ⅲ)
5 Shock the Monkey (Ⅳ)
6 Humdrum (Ⅰ)
7 On the Air (Ⅱ)
8 Biko (Ⅲ)


 *曲名後の( )は収録アルバム名


 こうして並べて見るとアルバム「Ⅰ」は手探り状態で何でもあり、「Ⅱ」はガブリエルのロック・サイドをロバート・フリップが引き出し、「Ⅲ」は確かに評価は高いもののまだ目覚めたばかりのリズムで遊んでいる軽めのニュー・ウェーブ感が否めず、次作「Ⅳ」でⅢを足場にしたリズム革命が開花した図式が見える。(もっともⅢには「Family Snapshot」と「Biko」という屹立した名曲がある)
こう考えるとやっぱり「Ⅳ」ってすごいアルバムなんだな~と思ってしまう。
 従って5作目「so」で少々違うコンセプトに目が向いてしまったのが実は寂しい。ヒットした事はウレシイんだけど複雑です。


 そう言えば以前にこれが初CD化された時、数曲をオミットした「Highlights」なるアルバムがあったが、ありゃもうダメでしょう・・・当時はそれしか無いので購入しましたがやっぱりちょっとねえ・・