Emerson Lake & Palmer / Emerson Lake & Palmer | 音楽見聞録

音楽見聞録

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Lake & Palmer Emerson
Emerson, Lake & Palmer

 1971年に発表されたELPの1stである。works以降、後年のマンネリズムに陥ったバンド・サウンドと比較するとこのアルバムはそれは煌めいて見える。とても新鮮な響きで今でも決して古びることなく衝撃的ですらある。正に音楽がプログレッシヴしている様を体験できる。


 エマーソンの見事で圧倒的なピアノ、レイクの安定した歌声とベース・ワーク、パーマーの若さあふれる(ちょっとモタツクあぶなげな)ドラム。これらが一体となって他にないELP印のサウンドを産み出している。それが特に顕著に現れる曲はやはりエマーソンのピアノがスリリングな展開を見せる曲で、この人がいなかったら全く成り立たなかったであろうバンドである事を再認識させられる。楽器の技能的にはとにかく突出している。

 あとはそのプロデュースだけという事になり、ここで御大レイクが登場となる。クリムゾン抜ける時にこの人の頭の中には本当に青写真があったんだねえ。


 エマーソンのトレード・マークとも言えるシンセやムーグはこのアルバムではほとんど登場しない。ピアノとオルガンとクラヴィネットの音が耳に残る。続く「タルカス」においてはパーカッシヴな使い方をしたシンセ・サウンドが前面に押し出され、また新しい魅力を見せることになる。いかにもエレクトリックなそれが確かにこのバンドのもう一つの魅力ではあるのだが。

 逆説的なようだが1stでは逆にシンセ類を排除する事によって本来曲が目指していた着地点が良く見える。クラッシック、ジャズ、ロック、フォークをフュージョンさせた新しい音楽。現代音楽に近い境界線上をさまよっていたような印象を受ける。


 やはり「石をとれ」や三女神のような「エマーソンの旋律」が聞こえてくる曲が好み。


 あと、実はとても気になるのはレイクのベースの音だったりする。多分、トリロジーまではジャズ・ベースを使っていたんだと思うが、恐怖の頭脳改革以降に使っている高音がビキビキしすぎのベース音はいただけない・・・う~む。この頃は良かった。

 あの音色のためせっかくのライブアルバムもちとかすむ。


 「タルカス」路線も良いのだが、1stのフォーマット及び方法論でもあと1枚録音して欲しかった。まあ、売れ線狙いの仕掛け人レイクがそれを許してはくれてなかったろうが・・・

 だからWorksⅡのエマーソンのピアノでのアプローチが聞けたことはうれしかった!特にバレルハウスやラグに挑戦したジョン・ハイズマンとの一連の仕事はもう大好き!この路線でソロ・アルバムを完成させる話もあったらしいが立ち消えになってしまったようで残念でたまらない。もしかしたらある程度の録音はされたのだろうか?非常に気になるところ。


Emerson Lake & Palmer
Tarkus
Emerson Lake & Palmer
Trilogy
Emerson Lake & Palmer
Works 2