食物繊維が健康に与える影響は個人差があることが米国コーネル大学の研究で明らかになり、2024年6月の「Gut Microbes」で発表されました。

 

この研究は59人の参加者を対象に7週間にわたって3種類の食事療法をテストし、コーネル大学女性学長協議会と国立衛生研究所の支援を受けて行われました。 この研究は、難消化性デンプンに注目し、パン、シリアル、青バナナ、全粒粉パスタ、玄米、ジャガイモなどに含まれるこの食物繊維が腸内細菌に与える影響を調査しました。研究者たちは、2種類の難消化性デンプンに対する腸内細菌の反応を特定し、人によってその効果が異なることを発見しました。ある人には有益でも、他の人にはほとんど効果がない場合もあります。この違いは、腸内微生物叢の多様性と構成に関係しているようです。 

 

長年にわたり食物繊維の摂取が推奨されてきましたが、推奨量を守っている人はわずか10%未満です。そのため、個々のデータを収集し、最も効果的な食物繊維を提案する方が良いとされています。

 

【出典】 Sri Lakshmi Sravani Devarakonda, Dorothy K. Superdock, Jennifer Ren, Lynn M. Johnson, Aura (Alex) P. Loinard-González, Angela C. Poole. Gut microbial features and dietary fiber intake predict gut microbiota response to resistant starch supplementation. Gut Microbes, 2024; 16 (1) DOI: 10.1080/19490976.2024.2367301