フロリダ大学の研究によると、ブラッドオレンジを冷やして保存することで、その健康効果がさらに高まることが明らかになり、2024年6月の「Food Chemistry Advances」で研究成果が報告されました。

 

ブラッドオレンジは、アントシアニンを多く含み、抗炎症作用や抗酸化作用などの健康効果が、他の柑橘類よりも高いことで知られています。またビタミンCや食物繊維も豊富です。

 

研究によると、ブラッドオレンジを5度~10度程度で保存すると、アントシアニンやフェノール含有量、抗酸化物質が増加することがわかりました。7度から13度で保存すると過日の硬さや重量、糖分含有量も保持され、全体的な品質が向上するということです。

 

しかしフロリダでのブラッドオレンジの商業的栽培はまだ進んでおらず、おもな生産地は地中海エリアで、アメリカではカリフォルニアで生産されています。

 

この研究は、ブラッドオレンジの冷温保存が、消費者と栽培者の双方にとって有益である可能性が示されており、フロリダの柑橘類産業にとって新たな機会をもたらすかもしれません。

 

【出典】

Fariborz Habibi, Muhammad A. Shahid, Robert Logan Spicer, Cătălin Voiniciuc, Jeongim Kim, Frederick G. Gmitter Jr., Jeffrey K. Brecht, Ali Sarkhosh. Postharvest storage temperature strategies affect anthocyanin levels, total phenolic content, antioxidant activity, chemical attributes of juice, and physical qualities of blood orange fruit. Food Chemistry Advances, 2024; 4: 100722 DOI: 10.1016/j.focha.2024.1