亡くなった愛する人たちとテキストや音声で会話できるようにするAI(人工知能)は、「デッドボット」または「グリーフボット」と呼ばれています。

 

これは亡くなった人が残したデジタルデータを使用して、死者の言語パターンや性格特性をシミュレートする AI チャットボットで、一部の企業はすでにこれらのサービスを提供しています。

 

この新たなAIシステムが、設計上の安全基準がなければ、心理的危害を引き起こし、さらには残された人たちにデジタル的に「憑依」する危険性があることが、英国ケンブリッジ大学の研究で明らかになり、2024年5月の「Philosophy & Technology」に研究成果が掲載されました。

 

このシステムは、亡くなった人をモデルにして、驚くほど正確なAIによる再現技術で、今回の研究成果は、普及する前にユーザーに対する心理的な影響や、将来的に多大な苦痛をもたらすリスクを十分に検討する必要があることを、強く主張しています。 

 

【出典】 Tomasz Hollanek, Katarzyna Nowaczyk-Basińska. Griefbots, Deadbots, Postmortem Avatars: on Responsible Applications of Generative AI in the Digital Afterlife Industry. Philosophy & Technology, 2024; 37 (2) DOI: 10.1007/s13347-024-00744-w