加工肉や赤味肉を減らし、全粒穀物やマメ科の植物、ナッツ類が多い生活に切り替えると、寿命が10年延びることがノルウェーのベルゲン大学の研究で明らかになり、2022年1月の「PLOS ONE」で発表されました。

 

この研究は既存のメタ分析結果のデータを使用して、さまざまな食事の変化が平均余命(LE)に及ぼす影響を即座に推定できるモデルを構築し、 Food4HealthyLife計算システム(https://food4healthylife.org/ というオンラインツールとして公開しました。

 

その結果、20代が食生活を改善した場合、女性は平均10.7年、男性は13年も寿命が延びることがわかりました。60代から健康的な食事に切り替えても、女性で8年、男性で8.8年寿命が延び、80歳で食事を見直しても3.4年寿命が延びることがわかりました。寿命を延ばすのに最も貢献する食品はマメ科の植物、続いて全粒穀物でした。

 

研究者は食事は健康の基本であり、世界的に見ると食事が関連する疾患で年間1,100万人が死亡している中、それぞれの食品がもたらす健康への貢献度を Food4HealthyLife計算システムで具体的に示すことで、人々が食事を見直して実現可能で有益な健康増進を実現できる可能性があると指摘しています。

 

【出典】 Lars T. Fadnes, Jan-Magnus Økland, Øystein A. Haaland, Kjell Arne Johansson. Estimating impact of food choices on life expectancy: A modeling study. PLOS Medicine, 2022; 19 (2): e1003889 DOI: 10.1371/journal.pmed.1003889