米国ノースウエスタン大学の研究で、酸化したドーパミンの脳内での蓄積が、パーキンソン病に関与する酵素「リソソームグルコセレブロシダーゼ(GCase)」の活性を低下させ、ミトコンドリアの酸化ストレスを増加させることで、ミトコンドリアを損傷し、こうして機能不全になったミトコンドリアが、さらに酸化したドーパミンレベルを上昇させるという悪循環を引き起こしていることが明らかになり、2017年9月の「Science」で発表されました。疾患プロセスの早い段階で、抗酸化物質などでこの悪循環が発生しないように治療することで、変性を食い止めて神経機能を改善し得る可能性があるということです。
Science 22 Sep 2017:
Vol. 357, Issue 6357, pp. 1255-1261
DOI: 10.1126/science.aam9080
 
http://science.sciencemag.org/content/357/6357/1255