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高校数学教師(宮城県)を退職し、全国のデモクラティックスクール、
北欧デンマークの教育を学んだ後、仙台から教育革命をしている伊藤真結です。

2020年4月からAKIU SCHOLĒ(アキウスコレー)という新しい学校🏫を仙台市秋保町に創っています。

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8月13日(火)

 

 

台風が静かに仙台を去って、じめじめ暑い今日でした。このお盆の時期は、連日、水難事故の痛ましいニュースが多く、なんとも言えない気持ちになります。

 

 

川遊びは、本当に危険。他のどんな遊びよりも、大人が細心の注意を払って子どもを危険から守らないといけないし、大人自身も、深く注意しなくちゃならないものだと毎年思わされます。

 

さて、お盆でもお盆でなくてもあまり変わらないリズムの私ですが、世間が休んでるな、ということはなんとなく感じます。外を歩くと、車通りが少なかったり、なんとなく静かだったり。そんな中、この1週間で小説を二つ、オーディオブックで読みました。

 

PCで作業しながら聴いてる時間もあり、あんまりよくないな・・・と思いつつ、あっという間に読み終えたうちのひとつについて。

 

 

 

 

今回読んだのは、私の中で一番外れない、一気読みしてしまう小説家さんの一人、染井為人さんの「海神」という作品。東日本大震災で起きた復興支援金詐欺事件をモチーフにした作品です。

 

 

 

 

私はこの本を読むまで、こんな詐欺事件があったことを知りませんでした。実際にあったのは、北海道旭川市のNPO法人大雪りばぁねっと。(だいせつりばぁねっと)が起こした詐欺事件で、報道によって、「旭川NPO不明朗会計問題」「大雪りばぁねっと。問題」などと呼ばれています。

 

大雪りばぁねっと。で検索すると、NPO代表の男性の画像がたくさんヒットし、またWikipediaの掲載内容を読むと、海神の内容がすごくリアルで、まさに、事実は小説よりも奇なりだ…と寒気がします。

 

実際に、多額の復興支援金を不正に使用し、震災の翌年の2012年12月 、 大雪りばぁねっと。に残高が75万円しかないことが発覚し、行政は事業打ち切りを決定。その後、大雪りばぁねっと。は従業員137人全員を解雇しました。この従業員は、被災した現地の方々です。

 

使い切られた事業費は7億9000万円、そのうち5億200万円が不適切支出だったそうです。

 

 

 

震災復興等で動くNPO法人に対して世間が厳しい目を向ける理由に、この一件は確実に影響しているだろうな…と思います。あまりにもひどい。失意のどん底に居る被災地の人々をだまし、大金を使い込むなんて。

 

一方で、

町は事業委託の際、大雪りばぁねっと。の過去の実績や、収支報告を一切確認せずに委託し、事業費全額を前払いした。また、大雪りばぁねっと。の岡田代表を町の主幹に任命したときも履歴書の提出も受けていなかった。

こういった行政のずさんさを指摘する世間の声もあったようです。

 

 

 

 

また、染井さん自身、311をテーマに小説を書くこと自体、本当に苦しかったそうです。

 

ー震災という、大きなテーマを扱うことについて、迷いや戸惑いはありましたか。
 

迷いや戸惑いは大いにありました。それは東日本大震災を題材にした小説を発表することに対しての罪悪感だったと思います。その思いは執筆を始めてからさらに膨れ上がり、途中で書けなくなってしまいました。そんな私が再び筆を持ち、覚悟を決められたのは、ある資料本のおかげなのですが、一時は本当に担当編集者に謝罪してボツにしてもらおうとまで考えていました。

 

ー大きなテーマと向き合い、執筆は順調に進みましたか。

本当に、不順不調でした。作家になって一番苦しんだ作品が本作です。 

 

小説の最後、染井さんのあとがきが印象的でした。

 

3.11を死なせてはならない

 

私は東日本大震災の被災者ではありません。親族、知人も失っていません。実害と言えば、当時東京にあった自宅のテレビが倒れ、画面に小さなヒビが入った程度のものです。そんな私であるのに、震災後しばらくの間、無気力状態が続きました。もちろん何も手に着かないほどではなく、目の前の仕事もこなしていましたし、ご飯も喉を通っていました。ただ、なんとなく鬱々とした日々を過ごしていました。

 

そんな私の耳に「一日一偽善」という言葉が入ってきました。これは歌手の泉谷しげる氏が、震災後の復興支援活動をしている際に、飛び交う揶揄に対して発した、造語のようなものですが、良い言葉だなと思った覚えがあります。

 

これに背中を押されたのかは定かではありませんが、その後私は復興支援のビジネス(当時の私の仕事はイベンター)に能動的に携わるようになりました。とは言え、あくまでビジネスであり、ボランティアではありません。無償で復興に貢献していた方々とは、一線を画します。

 

そうした頭が下がる方々が多くいらっしゃった一方、混乱に乗じて、被災地における詐欺に横領、窃盗に性暴力など、人ならざる行為を働く者も、少なからずいたようです。本書にはそれらの悪をもれなく詰め込みましたが、書いていて自分でもへきへきしました。結果、心の中によどみのようなものが溜まってしまい、途中で筆を折ってしまいました。

 

そんな私を再起させてくれた一冊の本があります。読売新聞社著「記者は何を見たのか」という本で、記者の皆様が、3.11をより多くの人に、そして後世に伝える為に心血を注いで紡ぎあげたルポルタージュです。取材をされる方はもちろん、する方も辛い。それでも自分たちは書かなくてはならない。そうした記者の矜持と覚悟に胸を打たれ、私は小説家として、この物語を描き切ろうと決意しました。

 

「死は二度訪れる」と言います。一度目は肉体が朽ちたとき、二度目は、人々の記憶から忘れ去られた時。であるならば、3.11に二度目の死を与えてはなりません。この物語が、3.11の生に貢献できることを願って。

 

2024年  染井為人

 

 

 

 

数日前、宮崎県で地震が起こり、南海トラフ巨大地震の注意報が出された日本。今年元旦、能登でも大きな地震が起き、復興のさ中です。地震だけではなく、大雨の被害も年々深刻化している日本で、改めて3.11に起きたこと、そしてその後の10年に起きた出来事を、大切に学び、未来に繋いでいかなければ、と感じた1冊でした。

 

 

是非、読んでみてください!黄色い花

 

 

 


今日もお疲れさまでした!

おやすみなさい!



生徒がくれたきりたんぽ…嬉

 

『海神』刊行記念インタビュー 染井為人

 

 

今日も、

能登半島地震の被災地のみなさんが

少しでも安心してあたたかく過ごせますように。

令和6年1月能登半島地震 災害緊急支援寄付

 

 

 

 

 

メディア掲載情報

 

2021年6月 仙台サポセン「パレット6月号」

「仙台市市民活動サポートセンター通信 ぱれっと 6月号」に掲載していただきました。

 

2020年10月28日 毎日新聞朝刊

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