斧鉞、という熟語がある。ふえつ、と読む。
先ごろ、13年間の長期中断を終え、めでたく連載再開された格闘漫画界のメジャー株、
修羅の門の作中に登場する、主人公が駆使する殺人術の技の一つの名称にも用いられている。
この漫画の中における斧鉞は、前方に飛び込む勢いを利用したカカト落としを相手に見舞った後、
時間差で、もう片方の余したカカトを振り下ろすと言う、無理やり一言で説明するなら、
前方回転時間差両足カカト落し、とも言うべき超人技である。
その、振り下ろされる両カカトを、斧と鉞という二つの凶器に例えていると言うわけだ。
この辺、厨二臭くて実に格好よいと思う。
さて、修羅の門の話はおいといて。
斧鉞、というのは斧と鉞のことであるが、この熟語には、重罰という意味合いがある。
辞書を引けば分かる事だが、重罰、正確には胴体や首をオサラバさせる、いわゆる斬刑を行う時に、
用いたのが斧や鉞であったことから来ている、と記載されているはず、多分。載ってなくても俺は悪くない。
これに関連した事で、ちょっと府に落ちない部分がある。
斬刑に斧を用いていた地域と言うのは、古来よりヨーロッパと中国である。
日本では、一貫して刀、及び刀状の物を用いて人の首を断ってきた。
中国の律令制度を基にして作り上げた、大宝律令の下ですら、斬刑には刀を用いていたのだ。
更に、斧鉞の鉞、つまり鉞という漢字は国字なのである。
国字、というのは中国から伝来した訳ではなく、日本で作られた漢字である。
うむ、不思議だ。
つまり、斧鉞と言う熟語は日本でしか成立し得なかったはず。
なのに何故、重罰に斧を用いる事がなかった日本で、重罰という意味合いが付加されたのだろうか。
”うん、中国の処刑はさー、斧使ってるんだよねー”等という、趣味の悪いインテリがこの熟語を作ったからか。
いや、いくらなんでもそれはないだろう。
鉞という漢字が国字、ということ自体が間違っている可能性もある。
何しろ、exciteのカス翻訳で、同じく国字の峠なんかは変換不能になるのに対し、
鉞はきちんと変換できてしまうのだ。これは由々しき自体ではないか。
勝手に向こうの漢字を国字ですーと言い張っているとしたら、わが国もパクり小国位言われても仕方ない。
でも、鉞って字は確かに国字とされているんです。
さて、この疑問、ちょっと調べたら氷解しました。
斧鉞、という熟語の生まれはやっぱり中国だったようです。
ただし、中国における表記は、斧戉。
この"戉"という字が既に、マサカリという意味だそうで。
これに金偏を加え、特に金属で作られたマサカリという意味合いにした、鉞という字が国字なんですなあ。
で、どっかの日本人が国威発揚のためかなんだか知らんが、斧戉という熟語の戉を、
国字である鉞に置き換えてしまったのが、俺を悩ませた問題の発端のようですよ。
まーつまり、日本はパクり小国ではなかったと言う事だね。名誉は保たれたね。
でもダメだよー、辞書に書く由来はちゃんとしなくちゃ。
"中国の重罰"では、斧や鉞を用いていたからって書かなくちゃ。
私達ジャパニーズは、昔っからサムライブレードで打ち首獄門でござあますよ。
子供たちが斧を使っていたなんて誤解したらどうすんの、そこはテストに出ないけど大事なことだと思うよ!
余談ですが、斧と鉞の違いと言うのは、今現在では、
斧の中でも特に、長尺かつ、幅広で大きな刃を持つ斧を鉞という、と解説されているようです。
これは発祥から見ても正しいようです。中国でも、手斧は斧であり、長くて巨大な斧は戉扱いだったようで。
マサカリ投法はつまり、分厚い鎧もぶち砕く戦闘用の投法だったという事ですな。
そして、修羅の門作中における、斧とマサカリの違いを表現した言葉、
"当たってみて痛いほうがマサカリ"というのもあながち間違いではないと言うことですな。
先ごろ、13年間の長期中断を終え、めでたく連載再開された格闘漫画界のメジャー株、
修羅の門の作中に登場する、主人公が駆使する殺人術の技の一つの名称にも用いられている。
この漫画の中における斧鉞は、前方に飛び込む勢いを利用したカカト落としを相手に見舞った後、
時間差で、もう片方の余したカカトを振り下ろすと言う、無理やり一言で説明するなら、
前方回転時間差両足カカト落し、とも言うべき超人技である。
その、振り下ろされる両カカトを、斧と鉞という二つの凶器に例えていると言うわけだ。
この辺、厨二臭くて実に格好よいと思う。
さて、修羅の門の話はおいといて。
斧鉞、というのは斧と鉞のことであるが、この熟語には、重罰という意味合いがある。
辞書を引けば分かる事だが、重罰、正確には胴体や首をオサラバさせる、いわゆる斬刑を行う時に、
用いたのが斧や鉞であったことから来ている、と記載されているはず、多分。載ってなくても俺は悪くない。
これに関連した事で、ちょっと府に落ちない部分がある。
斬刑に斧を用いていた地域と言うのは、古来よりヨーロッパと中国である。
日本では、一貫して刀、及び刀状の物を用いて人の首を断ってきた。
中国の律令制度を基にして作り上げた、大宝律令の下ですら、斬刑には刀を用いていたのだ。
更に、斧鉞の鉞、つまり鉞という漢字は国字なのである。
国字、というのは中国から伝来した訳ではなく、日本で作られた漢字である。
うむ、不思議だ。
つまり、斧鉞と言う熟語は日本でしか成立し得なかったはず。
なのに何故、重罰に斧を用いる事がなかった日本で、重罰という意味合いが付加されたのだろうか。
”うん、中国の処刑はさー、斧使ってるんだよねー”等という、趣味の悪いインテリがこの熟語を作ったからか。
いや、いくらなんでもそれはないだろう。
鉞という漢字が国字、ということ自体が間違っている可能性もある。
何しろ、exciteのカス翻訳で、同じく国字の峠なんかは変換不能になるのに対し、
鉞はきちんと変換できてしまうのだ。これは由々しき自体ではないか。
勝手に向こうの漢字を国字ですーと言い張っているとしたら、わが国もパクり小国位言われても仕方ない。
でも、鉞って字は確かに国字とされているんです。
さて、この疑問、ちょっと調べたら氷解しました。
斧鉞、という熟語の生まれはやっぱり中国だったようです。
ただし、中国における表記は、斧戉。
この"戉"という字が既に、マサカリという意味だそうで。
これに金偏を加え、特に金属で作られたマサカリという意味合いにした、鉞という字が国字なんですなあ。
で、どっかの日本人が国威発揚のためかなんだか知らんが、斧戉という熟語の戉を、
国字である鉞に置き換えてしまったのが、俺を悩ませた問題の発端のようですよ。
まーつまり、日本はパクり小国ではなかったと言う事だね。名誉は保たれたね。
でもダメだよー、辞書に書く由来はちゃんとしなくちゃ。
"中国の重罰"では、斧や鉞を用いていたからって書かなくちゃ。
私達ジャパニーズは、昔っからサムライブレードで打ち首獄門でござあますよ。
子供たちが斧を使っていたなんて誤解したらどうすんの、そこはテストに出ないけど大事なことだと思うよ!
余談ですが、斧と鉞の違いと言うのは、今現在では、
斧の中でも特に、長尺かつ、幅広で大きな刃を持つ斧を鉞という、と解説されているようです。
これは発祥から見ても正しいようです。中国でも、手斧は斧であり、長くて巨大な斧は戉扱いだったようで。
マサカリ投法はつまり、分厚い鎧もぶち砕く戦闘用の投法だったという事ですな。
そして、修羅の門作中における、斧とマサカリの違いを表現した言葉、
"当たってみて痛いほうがマサカリ"というのもあながち間違いではないと言うことですな。