部員も揃い、いよいよ大会出場に向けて動き出した
鷹丘中柔道部
しかしその大会には、バックドロップ投げという
恐ろしい必殺技を持つ影丸という主将を擁する
花園学院が出る
しかも影丸以外のメンバーも四天王と呼ばれる
実力の持ち主だ
そんな中、長島に野球の勝負を挑まれた山田は
その勝負を対花園学院の稽古に利用する
長島の投げた変化球をキャッチし、その返球を
避ける練習だ
これに成功し、山田は花園学院戦に光を見出した
「あははははっ、それでね葉っぱのやつなんか
ぜーんぜん避けられないの」
「サチ子、、、」
「ボコボコおにいちゃんにボール当てられてさ
最後こーんな顔してんの」
「まあ反射神経を鍛える事はできたわけじゃな」
「岩鬼以外はね・・・」
「そんな事言っとるんじゃない・・・
問題はその先じゃ・・・仮に引き分け狙いで
行ったとしても、それじゃ延々勝てんぞ・・・」
「だれだーっ、石鹸放りっぱなしに
してたやつはっ」
今なら地上波じゃ放送できないな。。。
「でも夢にまで影丸君が出てくるなんて
負けたのよほど悔しかったんだね」
「アホぉ、あれは油断してたんや・・・」
「って、やーまだ
なんでお前影丸にやられた事知っとるねん?」
「えっ、サチ子から聞いたんだけど・・・・」
「なんやてーーーーっ
あのドプスチビぃぃぃぃっ
裏切りやがったなーーーっ」
「い・・・岩鬼
サチ子が何かしたのか?」
「・・・・・・・・」
「ワイとの約束反故にしやがったんや・・・
絶対許さんっ、ドプスチビめっ」
「あれを僕たちも練習するんだ」
「えっ、スライディングをかい?」
「あの長島さんのスライディング・・・・
柔道にも応用できると思うんだ
あれで足払いすれば1本取れる」
「それに、ヘタすりゃカニ挟みって禁じ手と
取られかねない・・・反則負けだよ。。。」
「足を挟まず払えば問題ないさ」
「ドプスチビぃぃぃぃ、ようもワイを
裏切ってくれたのう。。。
ワイは・・・ワイは悲しいっ」
「この手ぇでおなごいてまうのは辛い・・・
しかし楽に死なせてやるからな」
「何言ってるのかわかんないけど
あたいお兄ちゃんにお弁当届けなきゃ
いけないんだ!」
「だって昼から柔道の練習だろ?
お弁当いるじゃん」
「れ・・・練習・・・・
しもた、その手があったんかっ」
「わかったらどいてくれよ」
「待て待てっ、それとこれとは別や」
「おんどりゃっ、ワイとの約束破って
やーまだに影丸のアホとの事
しゃべったやろっ
その事言うとんのじゃっ」
「悪いけど死んでもらうでぇ」
「ちょ・・・・待てよ葉っぱぁ、、、、」
「お・・おのれっ、すばしっこい
ドプスチビめっ」
「お・・・落ち着けよ葉っぱ。。。。」
「じゃかぁしいっ、やーまだの弁当
みたいもん踏みつぶしたるっ」
「山田君っ、今のだねっ!
あれなら柔道で使えるよ
岩鬼を倒せるなんてすごいよ」
「いや・・・そんな問題じゃあ・・・」
「よーしっ、早速あれを取り入れた稽古だっ」
「サチ子、岩鬼との約束破ったんだってな・・・
ダメじゃないか
岩鬼にあやまれよ」
「あはははっ、あーんな小さい子に
負けてやんの」
「じ・・・じゃかぁしいっ」
「ワイがあんなガキに本気になるわけないやろ
今のはちょっとした折檻や」
「本当かな?
ま、君は白帯だしまだまだ未熟なんだな
がんばって黒帯目指せよ」
「し・・・白帯で悪かったな
しかし黒帯は主将しか付けれんさかい
しゃーないやろ」
「変な事なんか言うとらんわいっ!
黒帯は主将の印や言うただけやろがっ」
「あのね、黒帯って初段以上が付けられるんだよ
主将関係ないし」
「君そんな事も知らず柔道部員だって
偉そうに言ってたんだ?」
「今どきは小学生でも黒帯いるよ」
「ちゅう事は、わいはそのレベルなんか、、、
そ・・・そんなアホなっ。。。」
モーレツにショックを受ける岩鬼
「え、もしかして岩鬼君の柔道本当に幼稚園児とか
小学生レベルってわけないわよねえ?」
追い打ちをかけるナツ子
「うわぁぁぁーーーん
ワイの実力、ナツ子はんに疑われてしもた」
「葉っぱ・・・ナツ子はんに振られちゃったね」
「うががが、、、ワイの傷口に塩塗るかっっ、、、」