蜃気楼ボールで無双の飛雄馬の元に
ゴスマンと名乗る怪人が現れた
ゴスマンは飛雄馬の蜃気楼ボールに挑戦
試合を妨害して、一気にお尋ね者となり
球場を厳戒態勢になってしまう
飛雄馬と勝負できなかったゴスマンはその腹いせに
巨人二軍選手を襲い飛雄馬を脅迫
その後飛雄馬と対決したらしいが、これについて
飛雄馬も丸目も口を閉ざし、ゴスマンの行方を
知る者もいないという・・・
『堀内をリリーフした星は中日打線を
蜃気楼ボールで抑え、6-3で巨人が勝ちました』
「まーた深夜放送か?
そんなの聴いてるから朝練遅刻するんだぞ・・・」
「いや、いくら星先輩の言葉でも
これだけは譲れませんよ・・・なんたって
今超人気のDJ咲坂洋子ちゃんのヤングヤング
聴かないと眠れねーんっス」
「へへっ、咲坂洋子も知らないんじゃなぁ・・・
星先輩朝練には早いけど、流行には
遅刻しまくりだぜ」
「みなさんこんばんは
咲坂洋子のヤングヤングの時間がやって
まいりました」
「へへっ、この人の声聞くと何故か
メーテルぅぅぅって叫びたくなっちゃうん
だよな」
「い・・・いや、洋子ちゃんの放送伴先輩の
会社がスポンサーやるって・・・」
「ひひひひ、こうなりゃ伴先輩に頼んで
洋子ちゃんのサインもらっちゃおーーーっ」
翌日
「なんだ丸目か・・・今仕事中なんじゃ
用があるならさっさと言え」
「へへ・・・実はですねえ
先輩の会社がスポンサーの咲坂洋子ちゃんの
番組ありますよね?
できれば洋子ちゃんのサインもらってくれない
っスか」
「バカもんっ
お前は事実上一軍半の選手なんじゃぞっ
女にうつつ抜かしてる暇があったら練習しろ
ヴォケっ」
「お前そんな事で伴に電話を?
そりゃ怒るよ・・・」
「いや、でもこっちは必死だったんですよ、、、」
「そのサキサカって女の事そんなに好きなのか?
俺にはよくわからんが・・・」
「女に興味ないみたいな事言ってますけど
星先輩も昔日高美奈って人元カノいたんでしょ?
伴先輩から聞きましたよ」
「み・・・美奈さんっっっ」
丸目、飛雄馬の前で言ってはいけない名前を。。。
ああ・・・飛雄馬の病気が再発した、、、
『その美奈さんはもうこの世にはいない、、、』
「彼女以上の女性はいないっ
俺が愛したのは美奈さんひとりなんだっ」
「ほ・・・星先輩?」
「ねえ、星さんから伴先輩に頼んでくださいよ
できれば洋子ちゃんに会わせてもらえると
ありがたいんですが・・・」
「え?」
「急ですまないんだけど、これからちょっと
インタビュー受けてくれないか?
咲坂洋子って人が君にインタビューしたいって
来てるんだよ」
「星先輩っ、洋子ちゃんのサインこれに
お願いしますっ」
「タ・・・タオル」
「実は私のラジオのコーナーで
洋子の突撃インタビューというのやってまして
リスナーさんからのリクエストに応えて
有名人にアポなしでインタビューする企画
なんです」
「ほう・・・でも僕は野球以外の質問は答えませんよ
それ以外の質問はNGですからね」
「まあ・・・それは困ったわ・・・・
星さんの好きな女性のタイプとか聞かなきゃ
ならないのに・・・」
「知りませんね
だいたい僕は今試合前なんだ
気が張ってるとこにいきなり押しかけて
常識ってもんがないんですか」
「ご・・・ごめんなさい・・・実は私
野球の事全然しらないんです」
「なんだってっ!?」
「気が張るって、そうなんですか?
興奮するって事なのかしら・・・・」
「ふざけてるんですか」
『野球知らないで野球選手にインタビュー
なんてバカなのかあの女っ・・・・
少しは勉強してから来いってんだ』
「丸目、好きになるならもうちょい
マシな女選べ!」
「え・・・・・」
「なにもあんな言い方ないだろうがっ
せっかく洋子ちゃんがインタビューに
来てくれたのにっ」
「実はお詫びがあります
先日予告した巨人の星投手への
突撃インタビュー失敗してしまいました・・・・」
「でも勝負の世界に生きる人だなぁって
感じました・・・とても厳しい目をしてて
さすがの私も圧倒されちゃいました」
『私と生きる世界が違うんだなぁって・・・』
「そう・・・生きる世界か違うのさ・・・」
「ホント生きる世界が違うんだよ
あいつは永遠のドーテー野郎さ」
「丸目さん・・・いい加減にしときなよ」
「さっきから聞いてりゃ随分飛雄馬君の事
ディスってるじゃないっ
飛雄馬君に言いつけてやるわよ」
「うへっ・・・・そりゃ勘弁、、、、
オフレコって事で。。。。」
「なんでもないよ・・・・これ
子供が見るもんじゃないから、、、、」
「へーっ、丸目咲坂洋子のファンなんだ
ファンレターって、お前ミーハーか」
「うるせーよ、おりゃ帰るっ
勘定は星先輩にツケといてくれっ」
「実はうちが提供してるラジオ番組の
咲坂洋子が、星投手のインタビューさせて
ほしいと・・・」
「そんなのなんでわしに言うんじゃ
星に言えよ」
「それがですね・・・星投手が咲坂洋子は
NGだと強硬に拒否られまして
星投手とお知り合いの常務なら・・・・」
「星が嫌だというなら仕方なかろう・・・
あいつは一旦決めたらわしの言う事も聞かんほど
頑固なやつじゃしな」
「常務っ、これは我社のためでもあるんですっ
それに常務の巨人戦チケット購入にうちの
課も協力したはずです
これを会長に・・・・」
「ああ、それ言うか、、、、
わかった・・・わかったよ」
「というわけなんじゃ・・・・頼むよ星ぃ」
「・・・・・・・・」
「重役のお前がわざわざそんな事を・・・
会社勤めも大変なんだな」
「ま・・まあいろいろあってな
宣伝課長のやつがうるさいんじゃ」
「おい丸目っ、この間のタオル持ってこい
咲坂洋子のサイン貰ってきてやる」
「急に何があったんですか?」
「いいじゃないか、サイン欲しいんだろ」
「ガハハハ、お前は会わせてやらんがな」