蜃気楼ボールはセ・リーグで猛威を振るい
向かう所敵なしの驚異の魔球となった
一方打倒蜃気楼ボールに本腰を入れた花形は
飛雄馬のたどった道を推理する
だがそれをスパイを使った卑怯な手段と
疑う伴は花形に怒りを示す
しかし飛雄馬は花形を信じていた
そんな折、花形はレーシングカーで事故を起こし
病院に運び込まれる
病院に向かった飛雄馬だが、花形は病院を抜け出し
姿を消したと聞かされる
そしてその時の置手紙が紙飛行機を折ったものだと
気付き、羽田空港に向かうとそこに花形はいた
花形は推理だけでここにたどり着いたのだ
今日もド派手なスポーツカーで疾走する花形
これはBМWのМ1かな?
『巨人対広島の試合も大詰め9回表
なんと広島はここまで巨人先発星の前に
15三振を喫しています』
「・・・・・・・」
『空振り三振っ、星投手完封勝利ですっ
しかも日本記録にあと1つ(当時)と迫る
16奪三振だぁ』
「見えた!?蜃気楼ボール」
『いやぁ星さん、完封勝利おめでとう
ございます』
「はぁ、ありがとうございます
これもファンの皆さんの声援のおかげです」
『しかし今日も蜃気楼ボールが冴えてましたね
もうこれ打てる選手いないんじゃないですか?』
「いや、永遠に打たれない魔球なんてないですよ・・・
いずれは誰かに打たれます」
「いますよ・・・・ヤクルトの花形さんとか
大洋の左門さん・・・・・」
『ヤクルトの花形と言えば、今日はスタメン外れて
ベンチにもいなかったようですよ
調子崩してるのかもしれませんね』
『やはり・・・・花形はすでに打倒蜃気楼ボールに
動き出したに違いない・・・・』
『飛雄馬君っ、僕は必ず君の蜃気楼ボールを
打ってみせるぞ!
一度はダメでも次の打席には必ず打つっ』
『望むところだ花形っ!
蜃気楼ボールはお前に勝ってこそ完成するんだっっ』
『主砲花形を欠くヤクルト、今日も大洋に
苦戦しています・・・・
花形は体調不良という事ですが・・・・』
「体調不良だぁ!?」
「元気にここでテニスやってるよ!
ったく、どういうつもりなのかねえ・・・・」
「ひっ、野球のバットでテニスなんて
何考えてるんだ花形さん・・・・」
「あーあ、ボールがボロボロ・・・・
しかしテニスのスマッシュをバットで打ち返すなんて
信じられん・・・・」
「へ・・・変化って、テニスのボールの場合
ラケットでちょこっと打ち方変えるくらいで
蜃気楼ボールみたいな凄い変化は
できませんよ、、、」
「別に蜃気楼ボールみたいな変化つけろとは
言ってません!
これはテニスのスピードあるボールの変化に
目を慣らす特訓なんです」
「クッ、俺のスマッシュをバットで打ち返されちゃ
立場ないぜ、、、、」
バコッ
花形の打球、ラケットのネットをぶち破る
そんなアホな・・・・
「くっ・・・くそぉぉぉーーーっ」
西岡プロ、以後テニスは野球のバットで
やるようになったとか・・・・(嘘)
『テニスではここまでが限界か・・・・
これでは特訓にもならんっ』
「・・・・結局こうなるのね、、、、、
私が一番恐れてた状況だわ」
「高いレースの車壊して、、、、
花形でなければ訴えられるところだった。。。」
「ホント最悪だわ・・・・・
花形がどんどん離れて行く気がする」
『わからん・・・・なぜひとつのボールが
いくつにも分裂して見えるんだ・・・・?』
『本物の蜃気楼は空気の温度差で見えるのだが
あの魔球は打者と審判とキャッチャーにしか
見えん・・・これも不思議だ』
『おそらく目の錯覚であんなふうに見えるとは
思うが・・・なぜそんな錯覚を起こす?』
『消える魔球のように砂煙を利用してるわけ
でもない・・・そもそも蜃気楼ボールは
土のグラウンドも人工芝も関係なく分裂してる・・・
何故だっっっ』
「くっ、いかん・・・直射日光をモロに
見てしまった、、、、」
『あのいくつにも見えるボールは残像を
利用してるのかも・・・・』
「ふっふっふっふ・・・・飛雄馬君
蜃気楼ボールの謎がひとつ解けたぞ」
この3つの球のうち、バッティングピッチャーが
投げたボールだけを狙い打ちする特訓だ
「どんどん逃げろって言ったって、、、、、」
「そもそもボールに印付けてるわけじゃないから
お前のボール打ったなんて、こっちは
わかんねーしな・・・・」
『・・・・たしかにボールは3つ・・・
蜃気楼ボールのシチュエーションだが・・・・・』
花形、やがて1球だけを狙い打ちはできる
ようになった・・・・しかし
『蜃気楼ボールは1つの球が分裂する・・・
3つの球のひとつを打てたとしても、本物は
そのひとつの球が幻かもしれん・・・・』
『多く水切りをするには、横か下から
投げるしかないんだ・・・・』
『蜃気楼ボールのフォームはサイドスローだっ
上からはあの球は投げてないっ』
『蜃気楼ボールは・・・・水面石投げの原理を
応用してるんだっ』