巨人復帰に執念を燃やす飛雄馬のために
親友伴はアメリカからビル・サンダーをコーチとして招聘
しかも大洋左門から、一軍投手のデーターを
細かく書き留めた左門メモも入手
ビル・サンダーがそれを元に各チームの
一軍投手をコピーして打撃練習を開始した
一方謎の大どんでん返しを恐れる一徹は
花形になんとしてでも飛雄馬の巨人復帰を
阻止しろと命令した
東名高速を爆走する1台のスポーツカー
なんとなくマセラッティ・メラクに似ているが
しかしこの大胆な作画崩れは・・・・
乗ってるのは花形
右ハンドルという事は、そういう仕様で作らせたか
ハナガタ・モータースが作ったメラクのパチモンか(笑)
『とにかく飛雄馬をあの毛唐から離してくれ!
どんな手段を使ってもかまわん』
一徹の言葉が脳裏から離れない
220キロくらい(当時)で走る新幹線0系を
追い越してるし、、、、
ここはアウトバーンじゃないよね?
付いた先はホテル阪神
ここ今もホテル阪神大阪という名前で実在してる
「よう花形、久しぶりやな」
やって来たのは当時阪神監督のヨッさんこと
吉田義男監督
「もう5年くらいになるんか?
いまや大実業家いうとこか」
「ご無沙汰してます、吉田先輩」
「ご無沙汰やないで・・・・
わしが引退した年に急に辞めやがって
監督に就任した時点でお前おらへん
おかげで巨人のV9も阻止できひんかったし
今年も広島に優勝持って行かれたわ、ホンマ」
「田淵とお前はんでTH砲組んどったら
今頃阪神の黄金時代やったで
えらい損害や」
「いやぁ、その節はご迷惑おかけしました。。。」
「ほんで今日わしを呼び出したんはなんや?
チームに戻りたいんか??」
「ははははは、実は突然の引退でご迷惑
おかけした罪ほろぼしですかね」
「田淵さんは今年王さんからホームラン王の
タイトルを奪いましたが、正直王さんがケガと
不調に泣いたおかげでもあったと見てます
来季はまた王さんの天下になると思います」
「えろうはっきり言いよんな、、、、
まあわしも気にはなっとったんや・・・・・
で、有能な打撃コーチて誰や?」
「ビ・・・ビル・サンダーて、ディマジオとか
ミッキーマントル育てたいうあの
ビル・サンダーかいな」
「良い話でしょ?」
「そりゃええ話やけど、金かかるんやろ?
うちの球団がそんなもん出しよらへんで」
「どっかの最下位球団みたいに
気前良かったら、今年優勝しとったがな」
「お金の心配はないと思いますよ」
「心配いらん言うても、選手より高い給料
ちゃうんか?
そんなん入れたら選手がムクれよるわ」
「素人が個人的に雇えるくらいですから・・・・
い・・・いや、とにかくびっくりするほど
低価格で雇えると保証しますよ」
「ほ・・・ホンマかいな!?
ビル・サンダーやで?」
「僕は嘘は言いません」
「そ・・・・そないか!
ほな信用してええんやな
そら心強いわ」
「じゃあ予祝と行きましょうか
阪神タイガースの黄金時代突入に!」
「いや、その前にそのビル・サンダーどこにおるんや?
とりあえず球団に言うて、アメリカに交渉に
いかんと・・・」
「それも必要ありません」
「ビル・サンダーは今日本にいるんです
ちょっとした道楽でね」
『ふふっ、吉田監督が餌に食いついてくれたぞ
第二段階はビル・サンダーをどう落とすかだ』
『ただひとつわからんのはお義父さんが言った
ビル・サンダーが飛雄馬君にとって不吉の使者
だの死神だの言った意味だ・・・・・』
『それもビル・サンダーが元投手と言った途端に
顔色が変わっていたが・・・・』
負傷して投げられなかったビル・サンダーだが
覆面投手にセり投手の特徴を伝授して
自分の代わりにコピーとして投げさせていたのだ
「今日も遅くまでスマンのう
ギャラはその分はずむから、この特訓の事は
内密で頼むぞい」
「はい、伴常務!」
「今日は阪神古沢のスライダーにちと苦労しちょったが
なかなか良い調子になってきたぞい、星
一時は心配しちょったが、ええバッティングだったわい」
「そうじゃのう
あいつは噂通り、いやそれ以上の名コーチじゃわい!
わしも中日時代星一徹コーチとの特訓
思いだしちょったわ」
「いいよ、これくらい」
「バカ、酷くなってバット振れんようになったら
どうするんじゃい」
「おおっ、あれが親父さんが勝手に名付けた
巨人の星いうやつか」
「お前と親父さんはずっとあの星を目指して
猛練習しとったんじゃのう・・・・」
「ああ・・・一度は登りつめた星だが
俺はまたあの星に登れるのかな・・・・」
「ヒューマ・ホシ、安心してくださーい
ミーが必ず登らせてあげまーすヨ
ミーのケガ治ったら次の段階行きまーす」
「ありがとうビル」
「そうじゃのう、これからも星を頼むぞいビルっ」
「イエース、任せてくださーい
少し肩がこりますがね(笑)」
ポンポン
モミモミモミ
「うーん、サンキューヒュウマ・ホシ
ベリー気持ちイイでーす」
「お・・・おい星
専門のマッサージ師呼ぶから・・・・・
そんな事したら血豆が、、、、」
「いいんだ、やらせてくれ!
マッサージは親父にガキの頃からやらされて
ちょっとしたもんなんだ
それに握力の強化もできる」
『わしはお前を何としてでも
再び巨人の星に登らせてやるからなっ』