巨人の星(栄光の星編)第155話 「花形の奇策」後編 | 野球侍SAKIのブログ

野球侍SAKIのブログ

ももクロの夢はモノノフの夢

開幕の中日戦、打倒消える魔球を宣言していた
一徹コーチだったが、自らのサインミスで
打倒消える魔球は失敗に終わった

 

勝利した巨人川上監督は、まだ消える魔球は使えると
確信するのだが、飛雄馬の心は晴れなかった

 

そんな中甲子園での阪神戦に飛雄馬が先発
初回二塁に田淵を出し、四番花形

 

その時田淵は三盗を決め、更に消える魔球を
投じた時、今度はホームスチールを仕掛けてきたが
これこそが花形の打倒消える魔球に対する秘策だった

 


ホームへの田淵のヘッスラでボールが消えないあせる

 


「ふふっ、貰ったぜニヤリキラキラ

 


バコーーーーーーーーーーンドンッ
花形のバットが消えない消える魔球を打つ

 


レフト方向へあわやホームランという
大きな当たりだったが・・・

 


パスッハッ

 


かろうじて高田のグラブがこれを捕球
安堵する巨人ベンチ

 


しかし飛雄馬はモーレツなショックを受ける
『こ・・・こんな方法があったとは、、、、ガーン

 


肩を落としてベンチに帰る飛雄馬に川上監督が声を掛ける
「何をうろたえてるんだ星?」

 


「あんな策、ランナーが三塁にいないと使えないじゃないか
そう毎度都合よく三塁にランナーいてたまるか真顔

 


「花形の前に三塁にランナー置かなければいいだけの話
もし万が一いたとしても、その時は花形敬遠すればいい」
「はあ・・・・汗

 


『監督はそう言うが、あの花形がこんなチンケな
打倒策だけで終わるとは思えんが・・・・』

 


試合は巨人飛雄馬と阪神上田の投げ合いで
4回表まで0-0の投手戦となった

 


そして4回裏、再び花形に打順が回る

 


『今度は三塁にランナーいないぞ・・・どうする花形?』

 


飛雄馬、ここは初球から消える魔球だ

 


カァァァァァァーーーーーーーッ

 


ビシュッ

 


ヒュワンヒュワンヒュワンおばけくん

 


だが花形、意外にもこれは見送り
ワンストライク

 


『手を出さない?
まさか本当にあのヘッスラ作戦が花形の打倒消える魔球の
正体なのか・・・だとしたらバカすぎるぞ、花形滝汗

 


カァァァァァァーーーーーーーッ
2球目も続けて消える魔球

 


すると花形、今度は打席で突然お辞儀をする

 


「あっ!?」
驚く飛雄馬

 


お辞儀の瞬間、花形のヘルメットがホームベース上に落ちる

 


花形のヘルメットはホームベース上に転がる

 


その上を通過する消える魔球は
今度はヘルメットに阻止されて消えないゲッソリ

 


パコーーーーーーーーーーーンドンッ

 


今度はモーレツなライナーがサード方向へ

 


これは長嶋さんがジャンプしてスーパーキャッチ

 


花形の2打席目はサードライナーに終わった

 


だがこのヘルメット落とし作戦にも飛雄馬は動揺
『こ・・・こんな方法もあるのかアセアセガーン

 


すかさず川上監督、タイムをかけてマウンドに
「星っ、花形に2策目があったのは驚いたが
これも阻止するのは可能だ」
「え?」

 


「森っ、次に花形がヘルメット落としたらすぐに
なぎ払え!
そうすればこの打倒策も失敗に終わる」

 


しかしこの川上監督の指示も読んでいたかのように
ベンチに帰る花形は笑うニヤリ

 


『あいつ・・・笑ってやがるあせる

 


「星っ、お前花形を意識し過ぎだ
あいつはカッコつけてるに過ぎん」

 


「そうは言いますが王さん、俺はガキの頃からあいつを
知ってるんです
あいつはナルシストですが、ハッタリかますやつじゃない」

 


「例えるなら、優雅に泳いでる白鳥と同じです
水面下ではモーレツに足をばたつかせて全力疾走
自分の努力は決して人に見せない・・・・
努力もしないで口先だけのやつとは違うんです」

 


「うーん星君っ、君の言う事もわかります
ただいわゆるひとつの秘策は、今ので尽きたと
思うんですよ~ええっビックリマーク

 


「そ・・・それはどういう事です、長嶋さんっ?」
「そうですね、私も消える魔球打倒の秘策というものをネ
3つほど考えてたんですよ、ええ」

 


「ひとつは伴君のやった地固め作戦、もうひとつは
花形君の一打席目でやったヘッスラ作戦ですか?
そして最後は今のヘルメットどろっぷ作戦・・・
それ以外にもあると言えばありますが、所詮は今の
3つの応用ですよ、ハイ」

 


「えっ、それ知ってるならなんで教えてくれなかったんですえー?
「星、シゲはお前の動揺を避けたかったんだよ・・・
お前すぐ妄想の世界に入るから、、、」

 


「そうだぞ星、前から思っていたがお前の妄想は
暴走し過ぎる、すぐにネガティブになるのが悪い癖だ」

 


「そういうわけで、花形君にもう打倒策はないと
思いますよ・・・ええ!

 


「ただですね、もし花形君が私以上に動物的勘がなければの
話ですけど・・・いわゆるひとつの・・・」

 


「いえ、長嶋さんの言う通りだと思います!
花形は長嶋さんほどのエキセントリックさはないですからニヤニヤ
「え・・・えきせんとりっく?」

 


「よし、その意気だ星っ!
もはや花形おそるるに足りずよ」

 


だが花形はその様子をクールに見つめていた

 


長嶋さんの言葉で急に自信を持った飛雄馬
その後は安定のピッチングで猛虎打線を抑える

 


消える魔球の秘密は知っているとしても、打てるのは
花形しかおらず、0-0の攻防は続いた

 


そして迎えたラッキーセブン
またまた花形に3打席目が回ってきたが
花形の目には闘志はなく、寂しい目をして打席に入った

 


『なっ・・・なんだよ花形・・・・びっくり
なんでそんな憐れむような眼で俺を見るっっっっガーン

 


この時花形は心の中で叫んでいた
『僕は今君の弟を地獄に叩き落すが、野球は嫌いになっても
僕の事は嫌いににらないでくれっっっ、明子さんっっっっ』(笑)

巨人の星(栄光の星編)第156話 「大リーグボール2号の敗北」
につづく