巨人対中日の開幕戦
打倒消える魔球を宣言した一徹コーチ効果で
後楽園は超満員に膨れ上がった
そして迎えた飛雄馬対伴の対決
一徹コーチの秘策により、消える魔球は消える魔球で
なくなり、ついに伴に打たれてしまう
だが意外にも打球はピッチャーフライ
対決はなんとか飛雄馬の勝利に終わった
だがこの対決、実は一徹コーチの飛雄馬を憐れむ気持ちが
サインミスにつながった結果だった
この一徹の気持ちに感動した伴
今回は巨人の星栄光の星編第155話
「花形の奇策」というエピソードです
なんとか命拾いした消える魔球
しかし宿敵花形は容赦ありませんでした
打倒消える魔球を予告した中日一徹コーチの公約は
サインミスによって果たせず
これによりマスコミは消える魔球健在を
一斉に書き立てた
「よくやってくれた星!
消える魔球はまだまだ使える
この記事はその記念に保管しとけ」
しかし飛雄馬の心は決して勝ったとは思えなかった
『あれは父ちゃんのサインミスにすぎない・・・・
しかしなんであんなミスを?』
飛雄馬、川上に渡された新聞紙を折って兜を作る
「お・・・おい星、そりゃ何の真似だよ?」
「勝って兜の緒を締めろってネ」
「あはははは、なーるほどwww」
「んーどーなんでしょう・・・・」
その時長嶋さんが、何かを言いかける
「な・・・なんですチョーさん」
「い・・・いや、いわゆるひとつのなんでもないよ、はい」
この長嶋さんの行動に飛雄馬は少し不安を覚えた
『なんだ・・・長嶋さんは何かを感じたような、、、』
「星、とにかく伴がやったあの打倒策はもう通用しない!
もし他のチームの選手が同じような地固め作戦できたら
そのたびにタイムをかけて、審判に土を馴らしてもらえ
それで全て解決だ」
「は・・はい」
「次は甲子園での阪神戦だ!
おそらく花形も何か秘策はしてくるに違いないが
それも似たような手段だと思う」
「花形に怯える必要などないっ
星よ、それを阪神に思い知らせるためにも
阪神戦の初戦はお前が先発だ!!」
川上監督はああ言ったが、花形がそう一筋縄で
行かない事は飛雄馬が一番よく知っていた
『ふっふっふっふ、星君・・・僕は伴みたいにバカじゃないし
実は君への友情なんてそう重要にも思ってないっ
したがって容赦なく消える魔球は打たせてもらうぜ』
花形の幻が不敵に笑う
「花形・・・・嫌な敵だ、、、、、
そもそも大リーグボール2号の秘密を最初に暴いたのは
あいつだ・・・伴と同じ手段を使ってくるとは
到底思えんっっっっ」
「花形、お前ホンマに消える魔球打てるんやな?」
「当たり前です!
完璧に打ち崩して見せますよ、僕は失敗しないので」
「そうか、それ聞いて安心したわ
よっしゃ、前祝の握手や」
しかし花形はそれを拒否
「アカン優勝してまうとか、Vやねんみたいな事
僕はいたしません、握手は星君に勝ってからです」
「はははは、そうやな!こら一本取られたわ」
『四番か・・・・
まあ何番でも僕が消える魔球を打ち砕くのは確定してる』
『ただそのたびに明子さんが僕から遠ざかって
行く気がする。。。。』
巨人の先発は予告通り飛雄馬
初回ツーアウトまでは簡単に取ったが・・・・
三番の田淵にツーベースを打たれてしまう
ここまで消える魔球はなし
「うーん、この三盗はようわからんがや・・・・
二死でランナー二塁なら、ヒット1本で点入りよるし
もし失敗しとったら流れが変わる可能性あるでよぉ
なんでそんなリスク犯すのか・・・」
『そうだ・・・今の三盗は戦術的には意味がない
一体何のために・・・・』
『む・・・・これはまさか花形の・・・・・!?
何かあるぞ。。。。』
警戒する飛雄馬
『どっちにしろこいつをストレートで打ち取るのは無理だ
ここは大リーグボール2号しかないっっっ』
モーションに入った瞬間、三塁ランナー田淵
今度はホームスチール
『なっ・・・何ぃぃぃぃぃぃぃっ!?』
慌てる飛雄馬だが、ここで投げるの止めるとボークだ
ホームにヘッスラの田淵
その手はホームベース上ではなく、ホームベースの
マウンドよりの地面へ、そこに消える魔球が
縦魔送球変化でやって来る
「あっ、田淵さんの手が邪魔でボールが消えないっっっ」
ここでやっと田淵の三盗と本盗の意味がわかった
飛雄馬だったが、すでに気付くのが遅かった、、、
後編につづく