巨人の星(栄光の星編)第133話 「大投手・金田の引退」①-2 | 野球侍SAKIのブログ

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大投手金田正一は、苦しみながらもついに
前人未到の400勝を達成した

 

そして試合後の会見で金田は、引退をほのめかす
発言をする

 

それに反応した飛雄馬は、真意を確かめるべく
金田邸に押し掛けた

 

そこで見せられたのは、長年の酷使によって曲がった
左腕だった

 

飛雄馬はそれにショックを受ける

 


「複雑骨折した骨は元の形には戻らん言うけどよぉ
この左腕もこのまま元には戻らんらしい
醜く曲がったままだぎゃ・・・・ぼけー

 


「醜いなんてそんなっあせる
「そうじゃぁぁぁぁぁぁっ
醜くなんかないぞいっっっっっっっっえーん

 


「そうだ!
黄金の左腕だっ!

 


「俺が目指している男の腕だっメラメラ

 


「金田さんっ、そんなになっても400勝できた
秘密はなんなんですか!?」

 


「秘密なんかねーでよぉ
しいて言えばよぉ練習して節制する事だぎゃ」

 


「練習と節制って・・・・なんか普通ですね汗

 


「その普通がなかなかできんもんだがや・・・・
プロ野球選手も風俗行きよるし、合コンもやりよる
栄養のあるもん食べてよく練習はなかなかできんのよ」

 


「わしゃあ名古屋の貧乏な家で育ったぎゃ
野球始めたのは終戦直後、どこの家も苦しい生活
やっとったでよぉ、わしの家はなおさら酷かったぎゃショック
ここでカネヤンの思い出話が始まる

 


「わしの親父は土建業と聞こえはいいが、本質は
ただのド〇タだったぎゃ・・・・・・
しかも雨の日は仕事にならんちゅうてよう休んどったわw」

 


「そんな家庭に食べ盛りの子供が9人もおった
それでもわしは飯に困るという事はなかった」

 


「おふくろが上手いこと家計をやりくりしよった」

 


「昼はパートに日雇い、夜は内職・・・・」

 


「ホンマにおふくろだけには頭が上がらんかったワえーん

 


中学卒業後のカネヤンは、最初名古屋電気学校
(現愛工大名電)に入学したが、後に享栄商業(現享栄高)に
編入し、甲子園にも出場したが2年で中退し
設立間もない国鉄スワローズ(現ヤクルトスワローズ)に
入団したという

 


名古屋を離れることになったカネヤンを母親と
兄弟たちが見送りに名古屋駅に駆け付けた
この時カネヤン、17歳のはずだが2歳サバを読んで
19歳だったという説もある

 


「正一、給料の仕送りなんかいらんからな
栄養のあるもんたくさん食って元気でやれ」

 


「わかっとるぎゃ!
そんな事心配しとらんで、もうすぐ汽車が出るよって
白線の外に出とらんと危ないでよぉ」

 


「監督しゃん、正一の事よろしゅう頼んます」
この時の国鉄の監督は初代の西垣徳雄という人で
カネヤンをスカウトしたのもこの人らしい

 


見送る兄弟たちだが、一番背が高い弟は留弘さんではない
おそらく次男の高義という人で、次に背が高いのは
星雄という次男、お母さんにおんぶされてるのが
留弘さんのようだ
ちなみにこの三人はいずれもプロ野球選手になったが
一軍経験者は留弘さんのみだった

 


初めて乗る特急で東京へ
蒸気機関車ではなく電気機関車だったが、名古屋から
東京までは、5~6時間はかかった時代だ

 


東京へ着いたカネヤンは、背番号34の
ユニフォームを与えられる

 


「すまんがそれ前に34付けてた先輩のお古なんだ・・・
ちょっと小さいけど我慢してくれ」

まあ昭和25年、新鋭球団の国鉄だし予算も少ないからね
ただそんな中カネヤンは契約金50万、月給25000円だったらしい
当時の貨幣価値からしたらこれでもかなり奮発したのかも

 


「かまいやしません!
そのうち嫌でもわしのための特注ユニ作って
もらいますだぎゃ炎

 


ムシャムシャムシャもぐもぐ

 


「オヤジぃ、おかわり大盛りだぎゃ!」

 


「なんだあの野郎、合宿ではおかわり禁止だって事
聞かされてないのかむかっ
「生意気なやつだよなえー

 


「おい貴様っ!
ここでのルールってやつ体で教えてやろうか
ムキーッ

 


「いいんだ!
おかわり自由という契約条件なんだ」
監督がいきり立つ先輩を止める

 


大飯喰らいのウドの大木と罵られてカチンとくるカネヤン
『今にわしの実力の前に土下座させてやるだぎゃニヤ

 


こうしてカネヤンのプロ野球選手としての生活が始まった

 


巨人の星にありがちな、ピッチャーへの猛ノック

 


何故か走塁練習もやらされる

 


そりゃ投手でもたまにはやらされるけど
なんでいきなりこの練習なんだと(苦笑)
まあこのおかげかどうかは知らないがカネヤンは
バッティングもよく、巨人時代には代打起用も何度かあった

 


出た、うさぎ跳び

 


そして先輩を背負ってのランニング
これも巨人の星ではよく見かける

 


ホントかウソか、これを一日中やって
足腰鍛えたらしい

 


おぶられる先輩の練習は勿論なし

 


「それは・・・・凄い練習ですね・・・・
キツイのはよくわかります・・・・・ニヤニヤ汗

 


「いやいや、おみゃあさんたちにはわからんだろうな
当時は便利な練習器具なんぞありゃせんかったからなニヤリ

 


「お・・・・おい星よ・・・・・こう言っちゃ悪いが
なんかどっかでやったことあるような練習ばっかり
じゃが・・・・・」

「シッ、それを言うなっ上差し唇

 


「俺はまだ自慢できるくらいはやってないっっっぼけー

 


「400勝したから自慢していいんだ!
同じ練習でも俺なんかとは年季が違うんだっ」

とにかく金田信者の飛雄馬だった

巨人の星(栄光の星編)第133話 「大投手・金田の引退」②-1
につづく