巨人の星(不死鳥編)第125話 「ズックのボール」①-1 | 野球侍SAKIのブログ

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ももクロの夢はモノノフの夢

一徹・オズマコンビに大リーグボール1号を
打ち砕かれた飛雄馬は、復讐の大リーグボール2号の
開発に取り組む

 

ようやく大リーグボール2号が9割完成した頃
左門の幼い弟たちに、秘密特訓をスパイされてしまう

 

大リーグボール2号は消える魔球
これを知った弟妹たちは早速兄左門にそれを伝えようと
するが、左門は「盗泉の水は飲まん」とこれを拒否

 

しかし一瞬弟マサヒロが漏らした「消える魔球」という
言葉を聞いてしまった

 


というわけで今回からは巨人の星不死鳥編
第125話「ズックのボール」というエピソードです
このエピソードの半分は、かつて甲子園を騒がせた
不世出の大投手、嶋清一物語となっています

 


昭和44年(1969年)夏の甲子園大会準々決勝
平安対三沢
三沢のエースは勿論太田幸司

 


この試合は実際の試合で、高校も実名
となると日付は1969年8月16日か

 


その頃飛雄馬と伴は多摩川グラウンドでこの実況
中継をベンチで見ていた
突然の夕立で練習は中断

 


「思い出すのう星、甲子園で戦った時の事を・・・笑い泣き
「ああ、あの感激はわすれるものか」

 


物語の時系列で言うと、2年前の話だ
飛雄馬も高校中退していなければ、この年最後の
甲子園のマウンドに立っていたかもしれない

 


しかし前から気になっていたが、なんで
多摩川グラウンドのベンチにテレビがあるんだろう?
盗まれたりしないのかなぁ・・・汗

 


「ぬおおおおっ、練習の時は目が見えん事など
気にならんかったが、こうしてテレビの音だけ
聴いちょるとイライラするわいっ!」

 


この時伴はまだ大リーグボール2号が
消える魔球だという事を知らなかった
まあ目が見えないからね

 


しかも大リーグボール2号は雨の中や
濡れたグラウンドでは投げられないのだ

 


「のう、星よ・・・・・そろそろ教えてくれんか?
大リーグボール2号の正体って何なんじゃニヤニヤ
いきなりストレートな質問

 


「別に隠してるつもりはないんだが・・・・汗
まだ100%の自信が持てんのだ
しかしどうしても教えろと言うのなら・・・・」

 


「おいおい星、冗談だよ。。。
そんな真面目に答えるなよ、、、、」

 


「い・・・いや、まあその・・・・
教えてくれると言うならそれでもいいがのニヒヒ
わしゃこの通り目が見えんので、どんな魔球なのか
余計気にはなるからその・・・・」

 


「いいさ、今日はそのヒントになるものを
持ってきたし・・・・」

 


「ヒ・・・・ヒントぉ~びっくり
大リーグボール2号の?
な・・・なんじゃそりゃ!?」

 


「このボールさ・・・・」
飛雄馬が取り出したのは色も形もヘンテコな
小汚いボールだった


よく見ると縫い目も荒く、手作りのボールのようだ

 


「ん?
なんか変な感触じゃのう・・・・これ野球のボール
なのか??」

 


「野球のボールだ!」

 


「ただし手作りのズックのボールだがな」
ズックというのは布製という意味だ

 


「ズックのボール?
誰が何のためにそんなもん・・・・・」

 


「・・・・・・・・」

 


「昭和14年の甲子園大会・・・・・
この太田のように甲子園を沸かせた嶋清一という
人がいた、それがそのボールの持ち主さ!」

 


シマセイイチ?
はて・・・どっかで聞いたような名前じゃのう・・・
宇宙戦艦ヤマトの操舵手・・・は島大介・・・・
横浜銀蠅の弟分も嶋大輔・・・
元カープの赤ゴジラは・・・嶋重宣か・・・・滝汗

 


「しかしその嶋っちゅう男とこのボールの何が
大リーグボール2号のヒントなんじゃ?」

 


「・・・・・・・・」

 


同じ頃やはりテレビで平安対三沢の試合を見ている
男がいた

 


一徹親父であるタバコ

 


「嶋君・・・・・・」

 


「見てくれたまえ、この甲子園の光景を・・・・・
いや甲子園だけではない
日本中に広がる白球飛び交うこの青空を」

 


「君があれほど望んだものだ・・・・・
そして、君がわしに託した夢だ!」

 


ここから突然戦時中の実写が流れる
これは米軍のP-38ライトニングだな

 


三連装のおそらく戦艦の主砲
これはオハイオ級か?

 


この戦車は見た感じだとシャーマン戦車か?
全て米軍の記録映像だ

 


タタタタタタタタタランニング

 


ズザザザザーーーーーーッDASH!
出兵中の若い頃の一徹親父

 


コルセアボートF4Uから機銃掃射を受ける

 


思わず飛び込んだ塹壕

 


一徹親父、なんか高倉健みたいだなw

 


その塹壕には先客がいた

 


一徹はその男の顔に見覚えがあった

 


「きっ・・・・君はっ!」

 


「あっ、あなたは!」

 


ドッカーーーーーンドンッ

 


漸く米軍の攻撃が終わった

 


「驚きました、あなた巨人軍の星さんですよね
川上さんのお墨付きで巨人に入団した三塁手!
お噂は聞いてました」

 


「いや、こっちこそ驚いたよ
まさかこんなところで甲子園の大投手に会えるとはニヤリ

 


そう、このメガネの男こそ南海の麒麟児と謳われた
海草中学の嶋清一投手だった

巨人の星(不死鳥編)第125話 「ズックのボール」①-2
につづく