美奈の死と大リーグボール投球不能に陥りいまや
球拾いにまで堕落した飛雄馬
だがそんな事はお構いなしに、父一徹は中日コーチ
就任のためにオズマ獲得を中日に催促する
一方飛雄馬復活の望みを一徹に賭けた伴だが
軽く拒否されたうえ、一徹の中日コーチ就任とオズマ
獲得の野望を聞かされ茫然として出て行く
一徹は飛雄馬を再び谷底に突き落とし、自力で
這い上がる事を期待しての最後の親心だったのだが
勿論そんな事は伴には伝わらなかった
その頃海の向こうのカージナルスでも、オズマは
日本行を巡って球団と揉めていた
オズマの反発に激怒するカージナルスのオーナー
だったが・・・
「中日球団だと!?
ヒューマ・ホシの巨人軍の敵チームじゃないか!」
「ウルサイ!はげハヨケイダ
ソンナ事ヨリ、契約ハ1年ダケダカラナ
1年経ッタラ戻ッテ来テモラウゾ」
「構わんっ!
1年あればヒューマ・ホシを叩きのめすには
十分な時間だ」
「ヒ・・・ヒューマ・ホシ・・・って巨人の星の事か・・・」
その瞬間中日スカウトの顔色が曇る
「見ているがいい、ヒューマ・ホシが二度と野球できん
までに叩きのめしてやるぜ!
それがかなった後は日本になんぞ何の興味もない」
やる気満々のオズマだが・・・
「もし星がすでにぶっ壊れて二軍で球拾いやってるなんて
オズマが知ったら全てぶち壊しだからな、、、」
「承知いたしました!
約束通り星一徹、正式に中日コーチを引き受けましょう」
「いやいや、本当にありがとうございます
水原監督もきっと喜ぶことでしょう」
「鬼の星一徹と怪物オズマ、まさに鬼に金棒
これで打倒巨人も夢ではなくなりましたわい」
「ただ・・・オズマの来日の理由はおたくの息子さんに
勝つという理由らしいですが・・・今の星投手の
ありさまを知ったら・・・そこが気がかりではありますが」
「何が気がかりなんですかな?
私の目的も打倒星飛雄馬ですが・・・・」
切りました
今は単なる中日の敵ですわい」
「いや、ハハハハ・・・それなら申し上げますが
星はもうダメでしょう・・・
なんか二軍で球拾いやってるらしいですし」
「とりあえず星さんには、オズマを我が中日に引き留める
説得をですな・・・ハハハ
それで新たな目標として、打倒江夏や打倒堀内を・・・」
「お前ら・・・星飛雄馬という男を甘く見るなっ!
今は球拾いをやっとるかもしれんが、やつは必ず
蘇るっっっ」
「いずれ間違いなく、やつは我が中日ドラゴンズにとって
最大の脅威になるはずですわい!」
「したがってオズマ来日次第、すぐに打倒大リーグボールの
猛特訓をはじめます!」
「い・・・いやしかしもはや使い物にならない
大リーグボール打倒は意味がないのでは・・・・
水原監督もそんなためにあなたを招聘したのではない
でしょうし。。。。」
「知らんっっっ!
とにかくわしの目的は打倒星飛雄馬、打倒大リーグボール
だけじゃ!!
責任は取るっ、お前らの口出しなど無用じゃっっっ」
「は・・・はあ・・・」
『こりゃエライ事になったぞ、、、、』
ご丁寧に目的は大リーグボール打倒のみという
事まで報道される
その記事を見た飛雄馬は大爆笑
「ハッハッハッハッハ、あの親父バカじゃないのか」
「だって傑作じゃないか
この球拾いのクズ野郎を打倒してどうしようってんだ
大リーグボールなんてのももう投げ方忘れ
ちまったしよ!」
「もう巨人の星なんてどうでもよくなったわ!
オズマもあのクソ親父に騙されて可愛そうにな」
「ほ・・・星ぃぃぃ、お前、、、、」
『いや、しかし星はまだ一応多摩川には来よる・・・
その間に親父さんとオズマがなんとか起爆剤に
なってくれれば・・・』
「星ぃぃぃぃぃぃぃぃっ
わしの力を貸してやるっっっ、早く立ち直ってくれーーー
星よぉぉぉぉぉっ!」
『ヒューマ・ホシっ!
必ず殺すっっっっっ』
もう死んでんだけどね・・・・
「ありゃ、開けっ放し・・・・
星のおっさんいねーのかな・・・・」
「うっひゃーーーーーーーっ
ば・・・ばばば・・・ばけっ・・・化け物っっっっ」
「飛雄馬よ、絶望のズンドコとやらで休んでおるようだが
いつまでもそんなところで休ませてはやらんぞっっ
必ず戦いの場に引きずり出してやるわ」
「親が死ぬか子が死ぬか、お前に生きる道はこの2つしかない!
やる気がないなら容赦なくその首を叩き斬ってやるっっっ
生きたければこの父の首を取れ」