巨人の星(雄飛編)第94話「飛び立つ星②-1」 | 野球侍SAKIのブログ

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ももクロの夢はモノノフの夢

アイドルグループオーロラ三人娘の橘ルミと
交際を続ける飛雄馬だが

 

その時実家の星家には川上監督が訪れていた

 

なんと川上は、一徹に巨人軍二軍コーチ就任の
要請に来たのだった
果たして一徹の答えは?

 


堂々と星家を除く近所のおっさんたち
「星の親父、巨人のコーチを頼まれてるぜ・・・」
「どーすんだ?」
「そんなもんおめえ、断るわけねーだろニヒヒ

 


「25年間で君が養った野球根性
飛雄馬君をあそこまで鍛え上げた厳しさ、その執念は
ついにあの時君を巨人から叩きだしたわしを
見返したのだ」

 


「あの無名の青雲高校を、甲子園準優勝にまで
導いた手腕も素晴らしい!
どうかその君の根性を、今の巨人の若手にも
叩きこんでくれまいか?」
説得に入る川上監督だが・・・

 


「わしの野球はもう古い・・・・」

 


「いや、古い新しいの問題ではないよ
君の厳しさが、今の巨人には必要なのだ」

 


「頼む、星君
どうかコーチの件、引き受けてくれっ!」
川上監督、一徹親父の手を握って懇願する

 


「それに今飛雄馬君は、何かに迷っておるようだが
君がコーチになれば、いつでも二軍の寮に会いに行けて
アドバイスもできるじゃないか」

 


だが一徹、静かに川上の手を振りほどく

 


「ほ・・・星君っ!」
「お・・・お父さんっっっガーン

 


「お言葉だが・・・飛雄馬のバカは近々まんしょん
とやらへこいつ(明子)と一緒に引っ越すそうだ・・・
人間らしい生活がしたいとかなんとか・・・」

 


「お父さん、なんで今その話?
だいたいマンションもまだ決まってないし、あたしも
行くとははっきり決めてないわショボーン

 


「まあそんなもんはどっちでもいい・・・・
とにかく今のあのバカ息子は、人間らしくなるために
わざと悩んで見せてるようだ」

 


「ふっ、ケバケバしく薄っぺらいおバカなタレント娘と
イチャつく事で人間らしくなるなれるとは
わしには到底理解できんがな」

 


「川上さん、アンタの話を聞いて
わしこそアンタの奥さんを思い出しておったよ」

 


「うちの家内?
君、うちのに会った事あるのかね汗

 


「いや、直接お会いした事はないが
青田君から聞かされた話です」

 


「アンタは巨人軍復帰のため故郷を離れたが
それで家族を養って行ける自信もなく、奥さんを
残してひとり上京したと聞く」

 


「勿論アンタ自身も家族を養って行けるだけの
選手になろうと必死で夜中でもバットを振り続けて
いたらしいですな」

 


「アンタの隣の部屋には青田(昇)君がおったそうだが
夜中にバットを振る音で必ず目が覚めたそうだ」

 


「アンタは、必ずその日の試合の成績を思いだし
その都度反省するのが日課だったようですな」

 


終戦直後の日本はまだ電力供給にも不備があり
よく停電したらしい
昭和40年代半ばくらいでも頻度は少なかったが
たまーに停電があった

 


「なんや、また停電かいな・・・・えー?
ま、しかしこれで川上さんも素振りはやめるやろ」

 


「だがアンタは、しばらく考え込んだ挙句
突然立ち上がってまた暗闇の中バットを振りだした」

 


「おい、マジかよ。。。。あせる
また川上のバットを振る音で眠れなくなった青田

 


「思いついた打撃をすぐにでもやりはじめる
それが川上さんのクセですなニヤリ

 


一晩中その繰り返し
いつ寝てるんだ?

 


さすがの青田さんも諦めるしかなくなった
「わしの隣におるのは鬼や・・・・野球の鬼や節分

 


「そしてついにその苦心は実を結ぶ・・・・
ある夏の午後の試合・・・」

 


「敵投手の投げた球が、ホームプレート上で
止まって見えた」

 


「弾丸ライナーの川上の誕生ですな」

 


「打球は瞬く間に観客席に突き刺さったクラッカー

 


「こうしてアンタは打撃の神様とまで形容される
ようになった・・・・だがその時その目は
何を見ていたか・・・」

 


「おそらく、遠く離れた故郷熊本に残してきた
奥さんの姿だったに違いない・・・」
って川上さんの奥さんの話、あんまり関係なくね?

 


「弾丸ライナーも、大リーグボールも
誕生の影にはお母さんの姿が、女の姿があったのね・・・お願い
いや、川上さんの場合一徹が勝手にそう思ってるだけ
だから・・・

 


「ま・・・まあ恋愛は自由だし、飛雄馬君のそれに
監督のわしがとやかく言う事もあるまいが、たしかに
あのなんとかという芸能人のアレはちょっとね、、、、
ぼけー
プロ野球選手の妻には、優しく逞しい女性が理想だ」
はじめて飛雄馬の女関係について意見を述べる川上監督

 


「あんなうわべだけの美しさの女に惑わされるようでは、、、
飛雄馬にはまだそんな分別もできん
全くもって未熟者ですわいムキーむかっ

 


「うむ・・・しかし私はただチームを会社から任された
監督にすぎん、契約更改や恋愛は基本本人の自己責任
だからねえ。。。汗

 


「しかし、その個人的な私情をグラウンドに持ち込んで
不振に陥るようなら、容赦なくその選手は切らないと
いけない、監督とはそういう仕事なんだよ」

 


「飛雄馬のバカモノは多分そんな事もわかっては
おらんでしょうな」

 


「まあ、それはそれとして星君
二軍コーチ就任の話に戻そうか」

 


「二軍コーチ就任の話ですか・・・・・・」

 


「だが断るっ!」

 


「そうか、ではよろしくたの・・・・・えっガーン
今断るって言った?」

 


「お・・・お父さんっ、なんで!?」
明子ねーちゃんも驚きを隠せない

巨人の星(雄飛編)第94話「飛び立つ星②-2」
につづく