大リーグボール1号で絶望の淵から不死鳥のごとく
蘇った飛雄馬
各球団の中心打者たちを次々と打ち取り
連勝街道を突っ走った
だが投票でのオールスターの出場はならず
監督推薦も川上監督が「まだ真の巨人の星ではない」と
されなかった
今回は巨人の星雄飛編第79話
「オールスターのできごと」という回です
『負けたっ・・・・星に負けた・・・・・
負けてしまった、、、、』
相当悔しいようです
「残念ながら星投手は出場してないので
大リーグボールとの対決が見られないのは残念ですね」
このバカな質問に「どけっ!」とマイクを押しのける花形
飛雄馬も花形もセ・リーグだから同じチーム
元々対決なんてないのだ
「チッなんだいあいつ(`Δ´)」
「あんなサービス悪いやつでもオールスター
ファン投票1位になれるんだもんな(゙ `-´)/」
いなくなったとたん花形の陰口
場所は川崎球場
しかし昭和四十三年は、アニメの時系列的には
おかしいのだが、当時は突っ込むヲタクもいなく
おおらかな時代だったんだな
放送席には、このオールスター
川上監督から推薦を拒否された飛雄馬が解説に
しかし伴はなんでいるんだ
「いやぁ星君、大リーグボール登場がもう少し早ければ
星君もオールスターに間違いなくファン投票で
選ばれてたでしょうね」
「ところで大リーグボール登場以降
お父さんには会いましたか?」
「えっ、父ですか」
一徹親父、何故か大リーグボールの生みの親として
マスコミに注目されてるらしい
「そうなんですか!?
いや、でもまだ会う時間がなくて・・・」
先頭は、川上監督と西本監督
しかし今もこんな行進やってんのかなぁ
それを見た飛雄馬
『俺もあの中に入りたかったぜ』
と羨ましがる
一方の花形も、飛雄馬の大リーグボールに完敗し
わだかまったままのオールスター出場に
虚しさを感じていた
『クソ、大リーグボールを打ち崩した後なら
派手好きな俺にとって最高の舞台なのに、、、、』
『大リーグボール・・・・いつか必ず僕の手で
打ち返してやるぞ』
「おい花形っ、何やっとんねん!?
いつまで風船大事そうに持ってんねや」
同僚の阪神の選手(誰かは不明)に言われ
慌てて風船を放そうとするが、紐が手に絡みつく
「なんだ、このっ・・・・・俺は天下の花形だぞ!
風船の分際で、このっ、このっ!」
紐はますます手に絡みつく
「ん?
花形のやつ、ひとりで何をやっとるんじゃ?」
花形の異変に伴が気付く
「ほ・・・し・・・・」
飛雄馬、放送席で立ちあがってじっと花形を見つめる
『違う、花形は狂ったのではない・・・・・
何かが・・・・何かがあったんだ』
この時点ではまだ、打倒大リーグボールのヒントを
思いついたとは全く想像してないが
この花形の奇行に飛雄馬は一抹の不安を感じる
「お日雇いお人夫のお父様が、よくもあんなお立派な
お息子様をですね、お育てになったのか
お聞きにお参ったのですわ、オホホホホホ」
なんでも「お」を付けるおイヤミなお女性お記者www
「なんでも息子さんを小さい頃からシバキ倒して練習
させてたとか・・・今時時代遅れな・・・い、いや
珍しいお父さんだなと逆に感心して取材に来たんですよ」
「感心などせんで結構!
そういう親もいるという事です
端的に言えば、余計なお世話だわい」
「わしはオールスターを楽しみに仕事を早く終わらせて
帰ってきたのに・・・・全く迷惑ですな」
そして平然とテレビを見出す一徹親父
「んまぁ~男らしくてお素敵ですわぁ~
お痺れちゃいますぅ」
女性週刊誌の記者だというこの女・・・何なんだ一体
そんな記者など無視してテレビをつけると
飛雄馬が解説をしていた
セのチャンスに「花形を代打に出せばどうか」と
言ったところ、なんと花形
コンディション不良で帰ってしまったと聞かされ
驚く飛雄馬
そして一徹もまた同じ反応を示した
「なんだとっ、帰った・・・・そんなバカな!
たとえ体調がどうあろうと、花形は決して欠場など
せん男だ」
「おいっ、そこのお前っ!
どういう事かもっとキッチリ話せっ!!」
テレビの男に問いかける
「なんかあの風船事件があってから、急に体調
悪くなったとか・・・」(これは飛雄馬に言っている)
「風船事件だと!?」
「うむむ・・・何のことかわからんがひとつ言えるのは・・・
花形のやつ、大リーグボール打倒のヒントを得たか?
それ以外に考えられん」
「ね・・・狙ってるって、花形選手にストーキング
でもされてるんですか?」
「花形のやつ、もしかしたらあの風船事件で
何らかの策を思いついたのかもしれません、、、、」
「お・・・おいっ、そこのやつら
さっきから言ってる風船事件とは何のことだ」
「ああ、なんて事ないできごとですよ・・・・」
風船事件の詳細を放す記者
「そうか、よくはわからんが確かにそれで花形は
大リーグボール打倒の何かを掴んだ
それはほぼ間違いなかろう」
「ははっ、親子そろって似たような事言いますね
でもそれって考え過ぎじゃないんスか」
「ふん、だからあんたらの目は節穴と言われるのだ
ノンベンダラリーンと幸せに暮らしてるやつらは
ヘドモノですな」
「あんたらわしの教育理念を聞きにきたそうですな
その根本こそ今の飛雄馬にあります」
「人生60年とは言うが、それは一瞬一瞬がつながって
60年、したがって一瞬たりともおろそかにするな
全力を尽くしてその瞬間を生きよ
そうした人間だけが人生を生き抜く事ができるのだ」
難しくてわからんという記者たちに対し
「なら飛雄馬がいつ大リーグボールを思いついたか
御存じですかな?」と尋ねる一徹
「それはあいつがそう思い込んでるだけですわい
本当はもっとずっと以前に思いついておったのです」
巨人の星(雄飛編)第79話「オールスターのできごと②」
につづく