こだわりのファッションの人 | 濃密ナチュラル、そんなオシャレマガジン

焼肉屋に行ったり、店内喫煙OKの店に入っちゃったりすると服に匂いつくじゃん。薄着の時期はいいよ、その日の服、全部洗濯機にぶっ込むよ。今の時期、1月はアウターあるじゃん。アウターに匂いつくと大変じゃん。洗濯しずらいじゃん。

 

だがしかし、我々は進化した。

最近は洗濯できるアウターが多い。

 

単に若い時は知識が無くて知らなかったのか、

明らかに企業努力で洗濯しやすいポリエステルなのに品良いデザインに仕上がってるアウターが多いのか、

はたまた、みんなが「もうカジュアルで良くない?」ってノリで、上質で大人っぽいウールのコートを着なくなったのか。

 

なんにせよ、臭くなったらクリーニング店にいかずとも家で洗濯しちゃえるアウターがいっぱいある。

 

帰宅しました。洗濯しました。加湿器かけないで寝ました。起きました。アウター乾いてました。洗いたてのアウターでお出かけしました。

 

この冬のシーズン、屋外でバーベキューする機会があって、アウター着たまま過ごした。匂いもまあ、また洗濯するか、という気持ちで楽しんだ。

 

バーベキューに参加してた一人の女性がアウター脱いで過ごしていて、この極寒の季節に何事かと思ったが、アウターに匂いがつくのが嫌ということだ。

 

選択肢のある時代に「家庭で洗濯できない服を買うって、ええ!?」って僕の中ではなったんだけど、そもそもファッションってそういうものなのね。

 

 

物が進化をすると前の時代の商品に戻れない。

 

「火傷や火事のリスクを負い、手間かけながら天ぷらとかフライを揚げている家庭があったみたい。昔の話だけどね。冷凍食品でも揚げたてと同じクオリティの今の時代は便利なんだね」

なんて会話する未来が見えてくる。

 

もう戻れない。紙の地図、水温調節できないクルクルひねる回す蛇口、勤怠カード、駅の切符係、ツタヤ、ガラケー、有線イヤホン、もうそういうのいらん。

 

進化したら戻れない、便利に勝てない。のはずなのに、重くて虫食いに気をつけなきゃいけないうえに家庭で洗濯できないウールのコートを着ている人がいる。

 

これがファッションってやつなんだろう。好きな見た目は便利を超える。

都合のいい女より、見た目のいい女ってやつか、この例え、ズレたかも。

 

まあとにかく価値観が一つしかないと、ゲーム性と奥行きのない単純な世界になる。みんなが便利だけを愛したら、みんなが同じ服着て、まとめやすい髪型で量産型人間たちの地球になる。

 

地面のアリを観ると、どのアリも見分けがつかない。黒い粒だ。

 

人間も見分けがつかなかったら、人を覚えるのが大変だ。それは不便だ。

 

あっ!

 

一周した。

 

一周したよね。

 

①ファッションや見た目にこだわらず、みんなが便利さを求めて洗濯可能なカジュアルアウターを着る。みんなが手間のかからない髪型にする。

 

②みんな同じ見た目

 

③見分けがつかなく、人間違いする

 

④不便だ

 

不便なアウター、ウールコートを着ているような見た目にこだわる人のおかげで

みんながバラバラな見た目になって

人の見分けがつきやすくて便利になっている。

 

今の便利は案外、不便さも我慢して見た目に気を使ってくれている感謝すべき人たちのおかげ様様だったのだ。

 

ドラゴンボールをあまり知らない友人も「なんか緑色の人(ピッコロさん)いるよね」って言ってた。

 

見た目が違うって大事なんだね。

そして自分の見た目にこだわって便利ではないファッションをする人って

わかりやすい社会を作ることに貢献しているんだね。

 

いやあ、今日も小さな発見があった、最高です!