井上真偽さんの「アリアドネの声」を読みました
主人公は災害用ドローンを手がける会社に勤務する若い男性
県知事の肝いりで開発された地下五層のスマートシティのオープニング式典直後に、断層型の大地震が起きて建物内部がズタズタになり、浸水や火災で人が入れる状況ではなくなります
巨大な地下構造物と浸水のシチュエーションに対する既視感はさておき、本作では地下五階に知事の姪が取り残されていることがわかり、主人公は災害用ドローンを飛ばして救助に向かわせます
このたび開発されたスマートシティは、障害のある者でもできるだけ不自由なく暮らせるように工夫が施されていたのですが、知事の姪は目・耳・口に重い障害を持っており、この街の象徴とされていました
そんな彼女をどうやってドローンだけで地上まで導くのか?
また、救助活動中にふと感じた「彼女は実は見えているのではないか」という疑念はどうなるのか?
井上さんは、当初はゴリゴリの論理ものを追求していたのですが、ここ最近はそちらではない方向を進めています
ただ、本作を含めて、個人的には以前の方が好きだなあ
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