ジョン・ディクスン・カーの「連続自殺事件(The Case of Constant Suicides)」(三角和代訳)を読みました
「イヴリン嬢は七回殺される」や「名探偵と海の悪魔」の翻訳を担当された方による新訳版です
なんと旧訳版の邦題が「連続殺人事件」だったということにビックリ
原題に明らかに反しているだけでなく、ミステリにおいてそのタイトルでは意味がなさすぎると思わなかったのでしょうか
そう考えると、坂口安吾さんの「不連続殺人事件」は秀逸なタイトルですね
さて、本作は、自殺なのか他殺なのか判断しがたいケースが連続して発生するという設定は面白いのですが、全体的に冗長すぎました
コメディパートがかなりの割合を占めており、決してそれ自体は悪い内容ではないのですが、個人的にはこの作品にそういうのを求めていなかったので、とても面食らいました
翻訳の技はさすがでしたね