大山誠一郎/記憶の中の誘拐(赤い博物館) | 弁護士宇都宮隆展の徒然日記

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くにたち法律事務所@吉祥寺 東京大学法学部卒 東京弁護士会所属(35489) レアルマドリー・ボクシング・小説・マンガ・音楽・アート・旅行・猫などが中心のブログです

大山誠一郎さんの「記憶の中の誘拐」を読みました

 

赤い博物館シリーズの短編が5つ収められており、以前紹介した「孤独な容疑者」も収録されています

 

 

まず最初の「夕暮れの屋上で」がうまい

 

聞き違いや勘違いは非常に自分の好みなので、いきなりのヒットです

 

とはいえ、4編目までは「孤独な容疑者」がやはりナンバーワン

 

5つめの「記憶の中の誘拐」は、「孤独な容疑者」を押しのけてまで短編集のタイトルになっているだけに、自ずと期待が高まりました

 



なるほど、確かによくできている作品で、5歳の時に誘拐されたときの記憶について、証拠とのわずかな食い違いが巧みに設定されています


記憶違いがよい効果をうんでいます

 

本作とは全く関係ありませんが、誘拐の記憶というと、よしながふみさんの「西洋骨董洋菓子店」を思い出してしまいますね