紀蔚然さんの「台北プライベートアイ(私家偵探 PRIVITE EYES)」(舩山むつみ訳)を読みました
台湾では私立探偵のことを「私家偵探」というのですね!
本作の主人公は、大学の演劇学部教授で脚本家をしていたのですが、50歳を前に職を辞して私立探偵を開業します
初めての仕事は、ただの浮気調査かと思いきや、なかなか込み入った事案
これを見事に解決した主人公でしたが、近所で連続殺人事件が発生し、その犯人と疑われて逮捕されてしまいます
幸いなんとかアリバイがあったのですが、これを機に主人公は警察と協力し合って真犯人発見を目指すことになります
この連続殺人犯の目的はなかなか面白いものでしたし、主人公による連続殺人犯論も斬新でした
日本のような礼儀作法の拘束が強い国の方が連続殺人犯が登場しやすいというのです
フランス,イタリア,スペインなどの拘束を受けない国では連続殺人事件は少なくて、台湾もそうだといいます
この他にも、台湾の文化論が個人的にはとても新鮮で、最初から最後まで楽しんで読めました
本作は2011年に発表されたもので、今年の3月には続編が台湾で発表されているそうです
それが翻訳されたら、ぜひ読みたいですね