平石貴樹さんの「立待岬の鷗が見ていた」を読みました
函館を舞台にしたシリーズの二作目になります
前作は最高に面白かったのですが、まさかシリーズ化するとは思いませんでした
本作は、5年前に連続して起きたDV野郎殺し、不動産会社のやり手女性社長殺し、立待岬での轢き逃げ死亡事件の関係を探偵が解きほぐしてみせるという内容です
DV被害者の女性が東京に逃げ出した後に執筆して評判になった推理小説やエッセイが後に事件解決の鍵になるのですが、そこを心理的に読み解く構成に工夫がありました
今回はタイトルに思わず膝を打つようなことはありませんでしたし、全体的にちょっと地味すぎる感じはしますが、ミステリの基本がしっかり抑えられており、読み終わってからジワジワときましたね
ラストの雰囲気からすると、このシリーズはまだ続きそうです
函館には、少なくとも黒岩岬、獅子鼻岬、黒鷲岬、サンタロナカセ岬、立岩岬、弁天岬、日浦岬、大鼻岬、銚子岬、恵山岬があるみたいですから、あと10作はいけますね
楽しみです！
