その『青空の会』(仮名)に参加するにあたり、私はかなりの警戒心と防御線を張って臨みました(笑)。


わらにもすがる思いだからこそ、そんな心の弱みに付け込んで、良からぬことに引き込もうとする悪い人達だっているのです。


だからこそ、簡単に気を許してはいけない。


そんな冷静な気持ちを忘れないようにして、私はその克服体験談というのを聞きました。




お話をされたのは、現在元気にこの会のスタッフをされている2名の方でした。


お二人とも、以前は対人恐怖や極度のあがり症などで、普通に生活することはおろか、とてもこのように人前で話ができるような状態ではなかったといいます。


会場に来ていたスタッフの方々も全員、今は笑顔でとても明るく元気ですが、以前は皆そのような症状に大変悩まされていたということです。


お二人の体験談だけでなく、どのスタッフの方々も口々におっしゃっていたのが、他のどんな方法でも絶対に治らなかったのが、この会に出会ったおかげで初めて克服できた、ということでした。




お話を聞いているうちに、一つ、明らかになってきたことがありました。


それは、療法そのものによって症状が改善されるのも事実かもしれませんが、その裏には、その教えを指揮して下さる、ある方が存在しているということです。


つまり、その会の独自の療法とは、その「ある方」が考え出した、生き方や考え方に関する導きのことだったのです。




仮に、その方のお名前をA氏としましょう。(注・イニシャルではありません)


この会は、A氏によって成り立っているのだそうです。


彼らが催すいくつかの会のうち、私が参加したのは「体験談を聞く会」というものでしたが、一番メインとなっているのは、「A氏のお話を聞く会」というものなのです。


A氏が普段説かれている、この療法の基本的な原則を守って生活するだけでなく、常にA氏のお言葉を直接聞き続けることで、彼らは更にこの療法を身に付けていっているようです。


だから皆さん口を揃えて、「とにかく、A氏のお話を聞きに来て下さい!必ず楽になりますよ!」の一点張り…。


私には、なんだかA氏がいわゆる「教祖」的な存在に思えてしまい、正直、少し気が引けてしまいました。




それだったら、自己啓発的な方法であれば、他にもいくらだって道はあるんじゃないかと思いました。


今では、生き方や考え方などに関する本もたくさん出ています。


確かに彼らは、A氏と出会い、A氏によって救われた。


でも私にはまだ、なにもA氏でなくてもよいのではないか、という思いがありました。




しかし、彼らにとってなぜA氏でなければならないのか、その理由も、話を聞いていくうちにだんだん分かってきたのです。


確かに私に必要なのは、この会やA氏ではないかもしれない。


だけど、それまで一度も考えたことのなかったようなものが、自分には欠けているということに気付いたのです。

私のこの『自分的うつ』は、お薬で治るものなのか、自己啓発的なもので改善していけるものなのか…。


そんなことについてずっと考えていた私は、先日、ひょんなことから知った、ある会に参加してみたのです。




その会とは、医療行為ではなく、独自の方法であらゆる心の症状を克服できるというものでした。


もしかしたら知っている方もいるかもしれませんが、ここでは仮に、心が晴れやかになるという意味を込めて『青空の会』としておきましょう(笑)。


『青空の会』は、全国各地で定期的に様々な内容の会を催しているようです。


先日私が参加したのは、症状を克服した、会員の方の体験談を聞くというものでした。




…はじめは、参加すべきかどうか迷いました。


どんな会なのか、ホームページを見ただけではいまいち要領がつかめず、その独自の療法というのも、どんなものなのかまでははっきりと明かされていなかったのです。


ただ、その会のおかげで症状を克服できたという、会員の方々の喜びの声が目立つばかりでした。


しかし、よく見てみると、どうやらあるお方のお話を聞くことによって、心の悩みが消えていったということなのです。


…要は、自己啓発的な方法によるものか。


とにかく、その療法というのがいったいどんなものなのか、それだけでも知る意味があると思い、私はその体験談を聞く会というのに参加してみることにしました。




その時、私が知りたかったことはただ一つ。


お薬の他に、今の自分に必要なものはいったい何か、それを確かめたいという気持ちだけでした。

前にもお話ししたように、ひとことで『うつ』と言っても実に大きな差があると思います。


私はあえて、「うつと向き合う」という表現をしていますが、これにはちゃんと理由があるのです。




ある人にとっては、うつは「治す」ものかもしれません。


またある人にとっては、うつとは「一生付き合っていく」ものであるかもしれません。




私は、後者です。


『うつ』にもきっといろんな種類があって、今まで元気だった人が、仕事のストレスで一時的にうつ状態に陥り、「心の風邪」だと言われてお薬をもらって飲んだら治りました、という例もあるでしょう。


でも、もともとの性格的なものもあって『自分的うつ』だと認めてしまった私は、このうつとは友達のように、一生付き合っていくつもりでいるのです。


心療内科の先生は、「必ず治ります」と言って下さいますが、私は自分でよく分かっています。


お薬によって、どんなに気持ちの全体的な底上げをはかり続けたとしても、私が私でなくなるわけではありません。


私の知らない、理屈ではない部分で、お薬がどんなに活躍してこのうつを追い払ってくれているか、その効果にはとても感謝しています。




…話が少しズレますが(笑)、私は心療内科でいただくお薬は、「心のコラーゲン」のように思っています。


お肌と同じように、心にもきっとコラーゲンのようなものがあって、それが十分満ち足りている状態が、健全な状態です。


でも、何らかの原因でそのコラーゲンが不足してしまうと、お肌のようにハリがなくなって、しわしわになってしまいます。


そんな心にどんなにお化粧をしても、失われてしまったエネルギーを完全にカバーしきることはできないのではないでしょうか?




…そんな単純な考え方で(笑)、私はお薬の力を信じて毎日飲み続けています。


心のコラーゲンがある程度足りてくれば、きっとネガティブな気持ちも撥ね返すくらいのレベルにはなれます。


もちろんうつのどん底にいる時は、そんな単純な理屈が信じられないから辛くて苦しんでしまうのですが…。




でもそうやって、自分の『うつ』を認めた上で、お薬を飲みながら、うまく付き合っていくのも一つの生き方だと思います。


まずは心のコラーゲンを満たすこと、それが基本だとすると、ではその後はどうすればいいのでしょうか?


お薬だけでは治しきれない、自分自身の様々な心の悩み…。


ただでさえ、自分では「うつ」か「悩み」か判断できない中で、いったい自分はどこへ行けばこの苦しみから解放されるのかと、私も散々悩みました。


医療機関によって治るものなのか、それとも自己啓発的なもので改善していけるものなのか…。


そこで私は、お薬で治療しながらも、他にも何か方法はないかといろいろ調べてみました。


そして、私はあるものと出会い、今までには考えたこともなかったような、新しい発見をしたのです。


それについては、これからゆっくりと語っていきたいと思います。