「心を清らかにする」ということは、「心にわだかまりを持たない」ことであるとお話ししました。
『明日のことは思い煩うな』とは、かの有名な聖書にも書かれている言葉です。
お釈迦様も、同じことを言われていますが、同時に『過去のことをくよくよするな』ともおっしゃっています。
過ぎたことをくよくよせず、先のことを思い煩わず、今、この瞬間だけを切に生きること。
これは仏教の極意でもありますが、それ以前に、私達にとってとても大切なことではないかと思います。
…とは言いましても、私達はどうしてもそう簡単には割り切れない、複雑な日々の中を生きています。
過ぎた過去などもうどこにも存在しないのに、心の中ではいつまでも引きずってしまう自分がいます。
今日やり残した仕事が、明日待ち受けているという事実への心配もせずにはいられません。
けれども、今日という一日を、自分の短い「一生」だと考えてみたらどうでしょうか?
もちろん、そう簡単に考えられるはずがありません(笑)。
ご飯を食べて、テレビを見て、一日中ゴロゴロして、お風呂に入って寝る…。
そんな一日はあっても、そんな一生は、絶対にあるはずありませんからね(笑)。
私が言いたいのは、「人は毎日生まれ変わる」ということです。
これは私が勝手に思い始めたことなのですが、人生とは、当然ながらそんな一日一日の繰り返しだと思うのです。
心の中には、消せない傷があったり、未来への不安もあります。
しかし、心の傷は、時間が癒してくれるものです。
未来のことも、その時になってみないと分からないし、今はどうすることもできません。
だから、せめて今日一日は、今日一日分の思いだけをめぐらして、今日一日分の心と身体だけをいたわってあげるべきではないでしょうか。
どんなにいやなことがあったとしても、それは今日限りの煩い事です。
明日に影響を及ぼすことが分かっていても、それは明日の自分が頑張ることです。
そして、明日は明日という一日を精一杯に生きて、明日の自分がそれを癒してあげましょう。
私にも、そんなことはしょっちゅうです(笑)。
けれども最近は、家に帰ると、自然と心が落ち着いている自分がいることに気付き始めました。
決して常に片付いている、きれいなお部屋というわけではありませんが(笑)、ここへ帰って来さえすれば、私は今日一日を終えることができる、と思えるのです。
一人暮らしですが、お料理は苦手なのでいつもレンジで2分のパックご飯とインスタント味噌汁です(笑)。
そんな質素な食卓でも、温かいご飯とお味噌汁を頂いて、好きな音楽を聴きながら、本や雑誌をパラパラめくり、シャワーを浴びて眠りに就く。
もちろんこれは、毎日のお薬のおかげで、今のうつ状態が安定しているからこそできることではあると思います。
…でもそうやって、その日の自分をリセットしてあげること、心のわだかまりを常にほぐしてあげることが、毎日を切に生きるための秘訣とも言えるのではないでしょうか。
人は、毎日生まれ変わる。
だから、『今日一日』という短い人生を頑張ろう。