PETRI レンジファインダーカメラの修理 | かわうちのこ

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utchiePPの‥カクレクマノミとにゃんこ‥カメラ
勤続45年、若者に元気を貰って働き続ける、メカ系のシニアエンジニアのオヤジです。

皆様、今年もよろしくお願いします🙇

今年初めての投稿です。


昨年末に手に入れたPETRIのフィルムカメラ。

レンジファインダーですが、距離計が不動のジャンクですが、他の機能は生きていて、60年も前のカメラとしては、レンズもキレイでした。


電子回路の無い完全機械式のカメラなので、距離計くらい治せると軽く考えていたんですが、レンジファインダーの原理や構造も知らなかったPPには、それを調べるところから始まりました。

この正月休みのうちには、距離計不動の原因を見つけて修理するところまで終わらせたかったんですけど・・・実際は、壊れていた訳ではありませんでした😃

ネジが全て弛かったので、何らかの不具合により前所持者が分解したと思われ、その時に正しく組み立てられかったために、レンズとプリズムレバーが連結不良でした。



軍艦部を開けると、距離計のプリズムを動かすレバーがありまして、そのレバーを動かすと、二重像もちゃんと動いていて、この部分には問題はなさそうです。でも、レンズのヘリコイドの動きを、このレバーに伝えるガム等が見つからず、ここで暫く悩んでいました🤔

仕方が無いので、レンズボードを開けてみることにしました。
分解はスゴく簡単でしたけど、貼り革が脆くなっていて剥がれず破れてしまったので、修理が終わったら貼り換える事にして、フリマで安いのを手配しました。

埃も無くて、比較的キレイな状態です。




ヘリコイドの筒が無限遠側に伸びると、レバーのピンAを押し下げ、レバーの軸Bが回転します。この軸は、軍艦部の距離計レバーの軸です。ピンAは、バネで上方向へ押さえつけられています。


レンズ側です。
ヘリコイドの伸び縮みする筒Cの部分が、先ほどのピンAに当たって、伸びると押し下げ、縮むとピンAはバネの力でこの筒に当たったままレバーを動かします。


軍艦部の距離計部です。

プリズムを動かすレバーDの軸は、レンズ側の軸なので、ヘリコイドが伸び縮みすると、このレバーDも回転してプリズムを動かす仕組みだと解りました。


でも、ヘリコイドが伸び縮みしてもレバーDは動かない・・軸が固着している訳ではない🤔


レンズ側のヘリコイドの筒とピンAは、常に当たっているはずなのてすが、寸法を計ると、これが当たっていないようです。ピンAが奥に入り過ぎていました・・しかし、調整は何処?🧐

レンズ側のレバーも距離計側のレバーも、変形した形跡は無く、軸に調整機構があるとしか考えられません。


距離計側のレバーDの軸部に、マイナス頭の大きなネジがありました!

これを緩めると、レンズ側の軸Bと距離計側のレバーDがフリーになるのでした。締めると、レバーが自由な位置でロックされる構造でした😆


後は、これを調整すればOK 口笛

レンズ側のピンAを少し手前側にセットし、レンズボードを仮組してピントリングを廻すと、二重像が動くようになりました👏

ネットで調べたように、レンズの無限遠で二重像が重なるように調整します。しかし、これがまた難しい。調整方法があるはずなのですが解らないので、かなりの時間がかかりました😅

でも、無限遠は合いましたが、レンズのピントリングの距離目盛と二重像の合致位置は、いまいち合っていないみたい🤪

デジタルのようにテストも出来ないし、フィルム入れて撮って現像するしかないのかなあ🤔


とりあえずこれで良しとして、次はフィルム室のモルトと外革の貼り換えと掃除です。