レンズ改造~ニコン1マウントとの接合 | かわうちのこ

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職業は機械設計で、若者に元気を貰って働き続けて勤続48年になりました。往復26㎞を自転車通勤しています。

ジャンクのレンズ固定式レンジファインダーカメラからレンズを取り出して改造しています。

前回からの続きです。

ピントを合わせるヘリコイドの構造が解ったところで、マウントアダプターとビス止めで固定します。

使用したアダプターは、ライカLM - N1を大改造したものです。ライカM部分はビス止めされており簡単に取り外せて、中の穴径とレンズの後玉の筒の外径が近く、アルミ合金のニコン1側の内径を少し削り込めば、潜り込ませる事が出来ます。アダプターの長さも、2mm程短縮する必要がありそうです。


この黒いのが後玉部分です。これをアダプターの中へ潜り込ませる必要があります。
この状態が無限遠で、最も後ろへ出っ張っている状態。この外周に銀色の多条ネジの内側ヘリコイドが固定されていて、近接では前後玉が一緒に前へ動きます。
金色の真鍮のリングの内径と外径にネジが切られていて、大外のピントリングに、スゴく細い1mm程のマイナス溝頭のセットビス3本で固定されています。


金色の真鍮のリング↑の外ネジは、極細目の左ネジで、↓のリングをねじ込みます。
このリングは、動きの小さなヘリコイド兼、カバー兼、レンズをベースプレートに固定する役割があります。
3箇所のM1.7のタップ穴により、ベースプレートにビス止めされていました。
実は、無水アルコールを何度も染み込ませても、この固定ビスが全く緩まず、ベースプレートを分離するのに随分手間取りました。1本のなべ頭ビスは、頭をペンチで掴んでやっと外れました。しかし、2本の皿ビスは全く緩まず、ベースプレートをネジ部まで糸鋸で切って、ようやく外れました。
このリングのねじ込み深さで、無限遠が調整出来ます。ベースプレートには、↑の黒い後玉部分の縦溝に嵌まる、ヘリコイドの廻り止めが付けられていました。

グラインダー、穴径調整式ホールソー、リューター、サンドペーパー等、色んな物を駆使して内径と長さを合わせました。旋盤があれば、1時間もかからずに美しく仕上げられたのですが、家ではどうしようもありませんね。
でも、汚ないですが力業で何とか出来ました。
見えにくいですが、↑のリングとビス止めするための、2mmの穴を写し穴で開けました。

裏面、ニコン1のマウント側です。
ビスの位置が段付部にくるので、またまたリューターで座ぐっています。ビスを差し込んだところです。

このように、リングにM1.7のタップが立っていて、マウント側からネジ止めします。

これらを組立て、最終の無限遠チェックをしました。ヘリコイドを目一杯ねじ込んで、何とか無限遠が出ました。

さて、次の問題はヘリコイドの廻り止めです。
位置的に、アダプターに細工をしないといけません。少し悩んでみます・・。