背面濾過水槽自作 ⑧ | かわうちのこ

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職業は機械設計で、若者に元気を貰って働き続けて勤続48年になりました。往復26㎞を自転車通勤しています。

背面濾過水槽の自作過程を綴っています。

今日から、濾過槽本体部分の製作を始めました。


先ずは、濾過槽の入排水口の部分、飼育エリアと濾過槽エリアの仕切り部の板の作成です。


出来上がった濾過槽を水槽に入れた後、この板は水槽側面ガラスと接着するので、水槽の側面ガラスの内寸法に合わせてピッタリの寸法にしたいところですが・・・。


ガラス水槽で濾過槽はアクリル板、材質が違うため、温度変化による伸びを考慮する必要があります。

側面ガラスの内寸法にピッタリの濾過槽を入れて、エポキシのような収縮性のない接着剤で固定してしまうと・・・製作時の気温と水槽稼働時の温度差が大きいと、アクリルは温度変化による伸び率がガラスの10倍近くあるため、アクリル部分は変形してしまいます。もし、ガラスが弱ければ、アクリル部に押されて撓み、最悪の場合ガラスが割れてしまいます。

長さが長いほど伸びの差が大きくなるのですが、今回製作する横幅45センチ水槽では、どれだけの差があるのでしょうか。


計算してみましょう。


【熱膨張率】

温度差1度あたりの係数なので

単位はありません。


ガラス 8.5*10^-6/℃
アクリル70*10^-6/℃
ポリカ 70*10^-6/℃
塩ビ  60*10^-6/℃


製作時の気温10℃、稼働時の水温30℃とすると、温度上昇は20℃。450mmの長さは


ガラス

450+20*450*8.5/1,000,000=450.1mm


アクリル

450+20*450*70/1,000,000=450.6mm


45センチ水槽では大きな値ではないてすね。

でも、濾過槽は少し小さく作って、シリコンコーキングで接着することにします。

水槽のガラス内寸を測ってみると434mmで、8ミリ厚ガラスなので計算通りです。少し大きく出来上がる事を考慮して430mmで作るようにします。


今日の最難関作業、排水スリット切りです。

③の投稿で紹介した、1ミリ厚の樹脂用の切断砥石で、6ミリ厚のアクリル板を貫通するまで切り込みます。




次に、ジグソーでケガキした長さまでスリットを広げ、スリット幅を整えます。
1.5から2ミリ幅位に出来ました。





ヤスリとアクリルカッターでバリ、面取りをして、何とかスリットを切ることが出来ました。

給水用の20サイズ塩ビ配管穴を開けてから、
ジグソーで寸法切り。
アクリルカッターで面取り、保護シートを剥がして仕切り板が完成しました。

塩ビ配管穴は、給水位置を変えらるように、また、排水スリットが詰まって水位が上がっても、水が水槽から溢れずに濾過槽へ流れるように7箇所開けました。


明日は、時間があればオーバーフローエリアの板作成と一部の接着をしようと思います。