八日目は月曜日で鈴本演芸場の定休日。
九日目、千秋楽です。
九日目「三方一両損」(6月29日)
図らずとも、三連続で大岡裁きとなってしまいました。
いくらか貰いたいくらいです(誰に?)。
ずいぶん前に志ん陽さんから教えてもらいました。
一度高座にかけたんですがしっくりこなくてお蔵入りになってました。
去年の鈴本演芸場のトリの時久々にやったんですが、少し手応えを感じたので今やるようにしています。
人にもよるんでしょうが、私は高座にかけ噺をこしらえていきます。
前座の頃先輩に稽古百回=高座一回と教わりました。
もちろん高座にかけるには稽古をしてクオリティーを高めなければなりませんが、噺を会得するにはやはり高座にかけるのが一番。
新しいくすぐり(ギャグ)もお客さんの前でやっている時にアドリブで出ることが多いです。
ですから噺家にとって高座はとても大切です。
お客さんの前でしゃべっていなくてはいけないんです。
私はそう思います。
千秋楽「越の海」(6月30日)
実はこの噺を連投しています。
この次の日(7月1日)、横浜にぎわい座のトリも越の海。
昨日配信の落語会があったんですが、そこでも越の海をやりました。
トリバージョンと寄席の出番(15分)バージョンが出来ればいいなと目論んでいます。
この噺は講釈ネタ、いわゆる釈ネタです。
講談師の神田春陽さんに教えてもらいました。
身長が五尺五分(約150cm)体重が36貫(135キロ)という力士の噺。
小兵の力士といえば現在はまず炎鵬。
平成では舞の海、智乃花ですか。
ちなみに我が家には智乃花の電光掲示板があります(^^;
NHKの相撲中継でよく映される電光掲示板、あれです。
以前ヤフオクで手に入れました。
落札価格より送料のほうが高かったです・・・。
話がそれましたが、小よく大を制すというのが相撲の醍醐味の一つ。
小兵の力士勇蔵が横綱谷風に稽古をつけてもらうというのがこの「越の海」という噺です。
機会があればぜひお聞きください。
というわけで、2021年鈴本演芸場主任興行のネタ八席を振り返ってみました。
また来年もトリがとれるよう精進します