寝床・五貫裁き・匙加減 鈴本主任を振り返る | 歌奴の「奮闘努力の甲斐もなく」

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四代目三遊亭歌奴のブログです

昨日に続いて五日目から。

 

五日目「寝床」(6月25日)

「義太熱(ぎだねつ)」「不正無尽の会社」「がんもどきの製造法」「節がつくだけ情けない」

不思議なフレーズがたくさん出てくる噺です。

二ツ目の頃、市馬師匠に教えていただきました。

市馬師匠にはたくさんの噺を教わっております。

その噺をトリの高座で掛けさせていただく、本当にありがたいことです。

旦那の機嫌が直るときのセリフ、

「じゃあ、(義太夫を)やらないわけにはいかないじゃないか」

というのがありますが、ここで笑いが来ると今日はいい出来だというのを感じます。

このセリフ一言で旦那のすべてが表現できると思います。

好きな噺ですが、やるときはいつも噺と格闘しています。

 

 

六日目「五貫裁き」(6月26日)

この日から後半戦。

土曜日らしい陽気なお客様でした。

五貫裁きは兄弟子の歌武蔵に教えてもらいました。

歌武蔵兄さんには昔からかわいがってもらってます。

一緒に旅(巡業)に行った時にこの噺を兄さんが毎日かけていて、いずれ習いたいなを思っていました。

数年後に習って、私も色んなところでやっています。

今年の一月、東京落語会で五貫裁きをやって、その次が兄さんでした。

すれ違いざま兄さんが、

「いいなぁ、誰に習ったの?」

 

は?ゲッソリ

 

「いや、兄さんですよ!」

「え?俺か?そうだっけ(笑)

おいおい…(^^;

まあ照れ隠しなんでしょうが、お茶目な兄弟子のおかげで財産になった噺です。

 

 

七日目「匙加減」(6月27日)

この噺もよくやらせてもらっています。

地方の落語会で二席やるとき、「佐野山」「匙加減」というのが多いです。

五貫裁きも匙加減も講談ネタの大岡裁きで、この噺は琴調先生に教えていただきました。

琴調先生がやると格好いいんですが、私はなかなか・・・。

そこで自分なりに工夫して今の形になりました。

今ではおかげさまで得意ネタの一つです。

たくさんやっていますのでお客様に「またかこれかえー」と言われないように気を付けます。

 

9日目、千秋楽はまた後日!