お陰様で鈴本演芸場主任興行が無事終了いたしました。
ご来場いただいたお客様に厚くお礼を申し上げます。
ネタ帳とともに振り返ります。
初日「阿武松」(6月22日)
初日はやはりおめでたい噺がよかろうと阿武松に決めました。
二ツ目の頃に市馬師匠に教えていただきました。
一番初めに覚えた相撲噺がこれで、20年近くやらせてもらっています。
泡盛ならいい古酒(クースー)になっているでしょう
阿武松は六代目の横綱、大変に待ったが多い力士だそうです。
「借金、もう少し待ってもらえませんかねぇ?」
借金取り「待った待ったと阿武松でもあるまいし」
と流行り言葉になったというくらいです。
落語の中では蛇含草の主人公やそば清さんと共に愛される大食いキャラです。
ちなみに前座さんの骨皮というのは金明竹の前半部分です。
三日目「ねずみ」(6月23日)
鈴本演芸場が月曜定休の為、初日が22日。
で、次の日が三日目となります。
去年は子年、この「ねずみ」をたくさんやろうと決めていたのですが、コロナの影響でなかなかできず・・・。
でもなんだかんだで去年4、5回はやりましたか。
今年もこれで2回目です。
元は浪曲ネタで浪曲師の廣澤菊春師から三代目桂三木助師がネタ交換した際に教わった噺です。
現小せんさんから教わりました。
寄席ではもちろん、地方の落語会でも喜んで頂けるありがたいネタです。
一度故郷大分でこの噺をやっていて下げ間際、お客さんの一人が
「猫かと思った、って言うよ!」
と落ちを言っちゃった・・・。
それは言わない約束でしょ
まあ、たまにこういう人がいるんです。
よい子は決してマネしないように。
四日目「御神酒徳利」(6月24日)
以前は土日によくこの噺をかけてました。
やはりお客さんがかぶっている(入りがいい)時にやると気持ちのいいものです。
最近は平日にやるのも楽しいです。
油断すると40分以上かかってしまう噺ですが、やはり寄席ではなるべく30分に収めるようにしています。
骨の折れる噺ですが、大変遣り甲斐があります。
演者によっては途中(神奈川宿)で終わってしまう型もありますが、私は大阪まで行く型です。
この噺は文治兄さんに教えていただきました。
ちなみにこの日の御神酒徳利、35分かかってしまいました。
そういえばこの噺をやりたての頃、50分くらいかかりました。
その時アンケートで、
「足の痺れは大丈夫ですか?」
というのがありました。
50分落語聞いて、感想はそれですかと・・・。
その時よりかはこの日のほうが出来が良かったと思います
続きはまた明日!