私が高校生の時、大好きな水戸泉(現・錦戸親方)が優勝しました。
「ソルトシェイカー」の異名を取る個性は力士で、時間一杯になると大量の塩をバーッと撒きます。
そして自分の顔や胸をバチバチ叩いて気合を入れる!
で、コロッと負けることもままあり、テレビの前でずっこけたものです。
しかし右の上手を取ると十分で、無類の強さを発揮します。
どの時代にもソルトシェイカーはいるものです。
昭和30年代の若秩父(引退後常盤山親方)もその一人。
兄弟子の横綱若乃花に鍛えられ、19歳で小結に昇進します。
横綱大関昇進の期待も大きかったのですが、糖尿病等の影響で最高位は西関脇です。
この人が大量の塩で土俵を沸かせます。
塩などは 安いものだと 若秩父
という川柳ができました。
こういうのが粋でいいですね
一方、同時代の出羽錦(引退後田子ノ浦親方)は塩を「ちょこっと」しか撒きません。
出羽錦 塩の値段を 知っている
これまたいい川柳ですね
出羽錦さんは定年後、緒方昇(元北の洋)さんと共にNHKの解説でもご活躍でした。
塩を「ドバーっと」と「ちょびっと」との闘い、この二人の取り組みは大いに沸いたそうです。
ちなみに現在の東京場所の塩は伯方の塩を使用しているそうです。