人はどこかで、
誰かに認められたい
他人にわかってもらいたい
とか
良いと思われたい
すごいと言われたい
立派だと思われたい
とか
誰からも好かれるようにしないといけない
嫌われないようにしないといけない
と、
程度の差は大なり小なり、
思ったりすることがあるのではないでしょうか。
これは全部、
「他人軸」のことですね。
他人からどう見られるか、
他人にどう思われるか、
そこに論点があります。
これが、「そうなったらいいなぁ」という程度の場合は、
あくまでも「なったらいいなぁ」という希望の思いですが
これが、「そうならなくちゃいけない」になってしまうと、
いろいろなことが問題になってきます。
誰かに認められなくちゃいけない
他人にわかってもらわなくちゃいけない
誰からも好かれるようにしないといけない
誰にも嫌われたくない
これらはすべて「誰か」にどう思われるかに掛かっていて、
「自分」がどう思うか、「自分」がどう感じるかはそこに入っていません。
つまり、「他人軸」、他者を基準にしてしまっているあまりに、
自己決定感がなくなってしまっている言葉。。
他者に振り回されてしまう状態ですね。
これではとても、つらい。。
前回も書きましたが、他人はコントロールできません。
コントロールできないものをコントロールしようとすると
思い通りにならないので心がとても疲れてしまいます。
「相手にこう思われたい」
「相手にこう思って欲しい」
とそれでも思ってしまっていると、
「こう思って欲しい」を強制的に実現することが出来ないので、
自分自身のほうが相手に合わせて相手の思い通りになること、
つまり迎合して、「相手にこう思われる自分」になって
相手の思う通りになろうとしてしまうということがあります。
「相手に喜んでもらいたいから」という言葉は一見とても素敵な言葉ですが、
よく考えてみると本当にそれで大丈夫かな、、という場合もあります。
例えば、「相手に喜んでもらいたいから」という場合、
本当に自分自身も心からそれを望んでいて、
「私もそうしたいからそうする」と自分で決めている、
つまり自己決定感があるのなら全く問題はないのですが、
もしも自分ではよくわからないけれど、相手が喜ぶことだからとりあえず…とか
私はなんとも思っていないけれど、相手が喜ぶからそうしないといけないと思う、
相手に気に入られなきゃいけないから、相手が喜ぶ自分になるようにする・・・
という場合は、少し立ち止まってみることも必要かもしれません。
ちょっと待って。
それは、ほんとうに、自分の心？
「あなた自身」が感じて、思っていること？
あなた自身の中から出てきた感覚？
本当のあなたが心から望むこと？
あなたが、決めたこと？
もしそれが、他人の考えや他人の感覚をトレースしているものだったなら、
今すぐそれは脇に置いて、
「自分」はどうしたいか、一度よく考えてみましょう。
あなたは？
ほんとうの、あなたは？
誰の考えも、他人の声も、社会の尺度も、
全部ノイズを消して。
「他人」がこうしろと言っているから、ではなく
「あなた」はどうしたいのか。
他人軸の気持ちの裏には
何が隠れているのか読み解いてみると
案外自分の本当の気持ちが見えてきたりします。
誰かに認められたいというのは、
認められないと自分の価値が小さく思えてしまう気がするから。
誰かに分かってもらいたいと思うのは、
分かってもらえないと寂しいと感じてしまう気がするから。
良いと思われたい
すごいと思われたい
立派だと思われたいのは、
そうでなくちゃ、自分の尊厳が小さくなってしまうような気がするから。
誰からも好かれなきゃいけないというのは
好かれていないと安心できないから。
誰にも嫌われないようにしなきゃというのは
大切にされたいから。
たとえば、
そんな気持ちがうしろに隠れているのかもしれません。
だとしたら。
それは、
自分の存在価値への不安
自分の尊厳への不安
寂しさへの不安と大切にされたい気持ち。
全部、素敵なことですね。
だってそのすべては
「わたしはここにいるよ」と言っています。
ちゃんと心の声は、
「ここにいるよ。見つけて。」と言っています。
それなら。
ほかでもない、何より大切な唯一無二のあなたの価値や尊厳を、
どうして他人に委ねてしまおうとしているのでしょう。
大切なあなたの心の声を無視してまで、
他の誰かの都合で「こうなってほしい」という考えをなぜ
優先してしまおうとするのでしょう。
大切なことを、忘れないでほしいのです。
あなたという人は、
この世に二人といない。
代わりはきかない、唯一無二の存在です。
凸凹でも、今自分に自信がなくても、
たとえ無力感でいっぱいでも、それがまるごと、
いまの唯一無二のあなた。
あなたの感性でしか感じられない思い、
あなたのアンテナだからこそ受け取った思い、
あなただからこそ見えている景色。
それは、他の人には手に入れられないもの。
他の人には見えないもの。
誰もあなたになることはできないから。
今がどんなに辛くても、
その経験をできるのもあなた。
それがいつか、同じように悩む人の希望の光になるかもしれない。
苦しんだあなたが、それでも自分の生きる道を歩みだした時、
それを見て背中を押される人がいるかもしれない。
苦しみや悲しみを経験した人にしかわからない景色を
共有できる人が見つかるかもしれない。
だからこそ感じた思いは、言葉になって、誰かの心に消えない灯火を灯すかもしれない。
そんな未来を秘めているかもしれないのに、
あなたがあなたの存在価値や尊厳を疑うなんてもったいない。
誰かに認められて得る自信は、不安定です。
良いと思われたい・すごいと思われたいというのは
国や場所、時制や対象が変われば、あやふやなもの。
ご機嫌を取って得た好意は、いつなくなるかわかりません。
反対に、
自分で自分の可能性を信じた時に生まれる自信は、とても強い力を持ちます。
自分が良いと思ったもの、自分がすごいと感動したことは
自分にとって大切なこと。胸をはれること。
自分が自分を好きでいられることは、揺るがない安定です。
「他の誰か」ではなく、
「自分」の思いを。
「他人軸」ではなく、「自分軸」を。
「自分」の思いを大切にするというのは、
自分勝手に生きるとか自己中心的になるということではありません。
「他人軸」の他者基準で、まわりに振り回されて
怯えたり不安になったりするのではなく、
「自分」の感性、考え方をしっかり自分の中で受け取りながら
「自分の判断」で決めて生きていくということです。
「他の誰か」にこう思われないようにしなきゃいけない…ではなくて
「自分」がこうしたいと思うからする。
自分の人生の優先順位を
間違えないで欲しいと、思ったりします。
誰かの思い通りにならないと価値や尊厳がないとしたら
私なんてとっくにスッカスカですからね。。。＾＾；
誰かに認められる必要はないんです。
誰もに好かれる必要はないんです。
認められる必要があるのも、
好かれる必要があるのも、たった１人だけ。
それは、「自分」です。
あなた自身です。
他の誰でもない、あなた自身が
自分で自分のことを認めてあげて下さい。
こんなにしんどい中、がんばってきた。
充分やってきた。
これが私。これが自分。
誰かにならなくていい。
誰かの望みのとおりにしなくていい。
私はわたしを生きていい。
まずはそう、自分に言ってあげて下さい。
そして、自分の「可能性」に目を向けてみて下さい。
今は自信がなくても、凸凹でも、しょうもないと思っていても、
全部まるっとOKです。
そのままの自分で、考えてみて下さい。
「いつか、同じ思いをしている人に出会ったとしたら、
少しは分かってあげられるかな。。。」
「たぶんちょっとは気持ちを共感できるなぁ」
「私にも、できることがきっとあるな。」
そう。
あなたは、できることがある。
あなたにしか、できないこともある。
だから、とても素晴らしい存在。
大切にするべき存在。
他の誰でもない、自分自身が愛すべき存在。
誰もがみんな、本当にそうなんです。
読んで下さって、大切なお時間をどうもありがとうございました♡