【民事訴訟法第1問】
1.弁論準備手続きの意義
(1)弁論準備手続きは、第2編「第1審の訴訟手続き」第3章「口頭弁論及びその準備」第3節「争点及び証拠の整理手続」の中に規定されている。
すなわち、弁論準備手続きは、民事訴訟を公平・迅速(2条)に行うため争点や証拠の整理を行うために設けられた手続きであり、旧法下で実質的になされていた手続きを制度化したものである。
(2)争点及び証拠の整理手続きとしては、このほか準備的口頭弁論と書面による準備手続きがある。準備的口頭弁論との違いは、それがあくまでも「口頭弁論」であるのに対して弁論準備手続きは口頭弁論ではないことである。
また、書面による準備手続きとも異なり、単に書面のみによってなされるのではなく、口頭弁論に類する手続きが行われる。
以上のことから、他にはない様々な特徴を持っている。
2.口頭弁論に適用される諸原則、及び手続きの特徴
(1)手続きの開始
準備手続きについては、「当事者の意見を聴いて」事件を弁論準備手続に付することができることとされている。準備的口頭弁論はあくまでも口頭弁論とは異なるので、手続きの職権進行主義に修正が加えられ、当事者の意見を聞くこととされているのである。
(2)口頭主義、双方審尋主義
審議の場としての「口頭弁論」にあっては、必要的口頭弁論の原則が採用されている(87条1項)。これは、当事者が法廷において対席し、それぞれが口頭で主張・立証等の攻撃防御をすることにより、いきいきとした訴訟を実現することが真実発見に資するからである。そして準備書面などの書面が口頭主義を補完することとされている。
弁論準備手続では、「当事者双方が立ち会うことができる期日において行う」こととされており(169条1項)、また、当事者が遠隔地に居住するため裁判所に出て来られない場合には、「音声の送受信により同時に通話をすることができる方法」で手続きをすることとなっている(170条3項)ので、当事者がそれぞれ口頭で主張等を行うのは、口頭弁論と同じである。また、裁判所は準備書面を提出させることもでき、書面主義が補完しているのも同じである。
しかし、弁論準備手続きでは口頭弁論とは異なり裁判所で対席せず「通話できる方法」での手続が許されている。これは、弁論準備手続きにおいては迅速・効率的に争点・証拠の整理を行う必要があるため認められているものと考える。
(3)公開主義
公開主義は訴訟の大原則であり(憲法82条1項)、憲法の「対審」は民事訴訟の「口頭弁論」にあたる。
しかし、弁論準備手続きでは「傍聴を許すことができる」としており(169条2項)、公開主義は取られていない。これは、準備手続の目的である争点証拠の整理を円滑に行うためには、必ずしも公開が馴染まないからである。
もっとも、非公開を原則とする意味ではなく、手続きの適正を図るため、当事者が申し出た者については「支障のおそれが認められない限り」傍聴を許さなければならないとされている(同条同項)。
(4)直接主義
判決は、「口頭弁論に関与した裁判官」が行う(249条1項)こととされ、直接主義が採用されている。これは、自由心証主義(247条)のもと、当事者の主張を実際に聴き、証拠調べにおいて証人の顔つきなども見た裁判官が判決をすることで、真実に基づいた判決を下せるからである。
これに対して弁論準備手続きでは受命裁判官に手続きを行わせることができる(171条1項)。これは、弁論準備手続きの目的である争点証拠の整理を迅速、効率的に行うためである。もっとも異議権についての裁判は受訴裁判所が行うこととされている(171条2項)など、担保的措置がとられている。
3.終結の効果
(1)当事者は、口頭弁論において弁論準備手続きの結果を陳述しなければならない(173条)。これによって、口頭弁論ではない準備手続きで整理された争点証拠が、口頭弁論の審理の場に出てくることとなる。
(2)そして、その後に攻撃防御方法を提出する当事者は、その理由を説明する必要がある(167条)。これは弁論準備手続きの実効性を担保するためである。
4.以上のように、弁論準備手続では、基本的には口頭弁論と同じように進められるが、口頭弁論ではないことによる機動性・柔軟性を生かして、争点証拠の整理を円滑・効果的に行うこととされている。
【感想など】
・全然準備していないところ。条文探しながら処理。ただし、準備手続は口頭弁論ではないというキーフレーズはちゃんと覚えていたので、何とかなったと思う。
・口頭主義と双方審尋主義が旨く整理して書けない感じだったので、まとめた。定義は明記せず。
・約75行。再現率95%程度