【民事訴訟法第2問】
1.小問1について
(1)債権者Xと保証人Yとの間の訴訟について補助参加(42条)したZがした控訴は適法か。
この点、補助参加人は「上訴の提起」などの訴訟行為ができるとされている(45条1項)。しかし、「被参加人の訴訟行為と抵触する」ときには「効力を有しない」。Zの控訴はYの訴訟行為に抵触するか。
補助参加人は、当事者間の訴訟に従として参加するに過ぎないので、被参加人の不利益になる訴訟行為はできないところ、控訴は被参加人の利益になりこそすれ、不利益にはならない。よって「抵触」するものではない。
(2)そうだとしても、控訴期間は判決書の送達を受けてから2週間であり、しかも不変期間である(285条)。そこで、起点日をYに送達された日とすると既に16日目で不変期間を過ぎており、一方、Zが送達を受けた日から数えると14日目で期間内であるので、どちらを起点日とするかが問題となる。
確かに、訴訟当事者はあくまでもXYであって、Zは補助参加人に過ぎないことからすれば、Yへの送達日を基準とすべきであるとも思える。
しかし、本問Yは保証人であって、いずれにしても主債務者Zに求償できるから必ずしも熱心な訴訟をするとは限らない。Zとしては、ぎりぎりまでYに控訴するよう説得したが聞き入れられず、やむを得ず自ら控訴したとも考えられる。それにもかかわらずZの控訴を不適法とすることは、Zの手続保障をあまりに害することとなる。
したがって、基準日はZへの送達日とし、Zの控訴は適法と考える
(3)仮にZへの送達日が基準日とならないとしても、上記のような理由がある場合には、97条を類推適用してZの手続保障を図るべきと考える。
2.小問2について
(1)補助参加にかかる訴訟の裁判は、既判力(114条)とは異なる参加的効力を有すると考えられる(46条)。すなわち、補助参加の参加的効力は被参加人敗訴の時のみに参加人と被参加人の間に生じるもので、主文に包含するものだけではなく、主文の結論を導く理由となった判断についても効力が及ぶとされる。
これは、参加人と被参加人が共同して訴訟を行ってきたのであり、両者が責任を分担するのが公平にかなうからである。そうだとすれば、YZ間の訴訟においては、Zはもはや主債務の存在を争うことができないとも思える。
(2)しかしながら、参加人と被参加人の協力がなされない場合にまで効力を及ぼすべきではない。そこで、46条1項から4号において効力を有さない「除外事由」が定められている。
そして、第3号において、「被参加人が補助参加人の訴訟行為を妨げたとき」には、効力を有しないとされる。XY間の訴訟でYがZの知らない「重要な証拠」の提出を怠っていたのは、これに該当しないか。
(3)確かに、Yは証拠を提出しなかっただけであり、Zの訴訟行為を積極的に妨害したわけではない。しかし、本件証拠はZの知らない重要なものであって、また、YはZの保証人なのであるから、Zのためにも誠実に(2条)訴訟行為を行うべきであった。
それにもかかわらず証拠の提出を怠ったのであるから、Yは「妨げた」ものと同視してよい。したがって、46条第3号を類推適用し、YZ間に参加的効力は及ばないものと考える。
以上により、ZはYZ間の訴訟において主債務の存在を争うことができると考える。以上
【感想など】
・控訴期間の話は、未知の問題。試験の帰りに梅田の紀伊国屋で上田の本を見たが、判例は被参加人の控訴期間満了後の補助参加人の控訴を認めないらしい。しかし、反対説も有力そう。
・それより、期間計算間違えたのが痛い。
・46条は4号が正解らしい。現場では、なんとなく「物理的にできない」ものが4号かなと思ってしまった。
・今年の民訴は簡単だったと思う。民訴は一番の得意科目で、過去4回のうち3回A判定だった。今回も悪くはないと思うけど、ミスが残念です。
・約55行。再現率90%程度