sophia philein -5ページ目

SWITCH バカボンド・トライブ 井上雄彦

古本屋で何となく手に取った。

手から離れない。

定価700→350円。

安い。


スラムダンク。

リアル。

バカボンド。


我らが世代にこれほどまでに影響を与えた作品はないと言っても過言じゃない。

かく言う私もその影響の下でバスケットに引き込まれた一人である。

どうしてここまで圧倒的に支持されたのか?

井上作品が他と違うところは?と考えたときに

絵から伝わる言葉、動きの重みというのが頭をよぎる。

今回このSWITCHを読んで、

リアルさの追求

がその根底にあるように思う。

自分で考えて自分に聞く。

そしてそれをリアルに表現する。

そうして生まれた絵が、ストーリーが、セリフが心にしみ込む。

バカボンドの原作者吉川英治は「この世は人間が増えすぎているくらいなものだが、ほんとの人らしい人には実に会いがたい。…」と述べている、

井上さんは漫画というフィルターを通して人らしく生きているんだろう。

自分を省みたときに社会の中で、利益という目隠しをして人らしい人でなく人と接している事に気づく。

薄っぺらな目先のもので小さな満足を得て自分の欲求をごまかそうとする。

そのうち自分が嫌いになる前に、

自分のなりたい自分になれるように進んで行く。












写真について。

SWITCHの写真をただ見た時と、文を読んでから見たときのイメージがまるで違う。

写真が伝えられる情報はやはり少ない。

でも写真でしか伝えられない事はある。

最近人気の写真家でうめ佳代?の男子をとった写真集をみたが、

男子の写真からうめ佳代の面白いという気持ちがあふれてる。

しっかりと思いを閉じ込めた写真をとりたい。

古本屋でふと手に取ったインドの白黒の写真からは豊かさの中にも、

不安、疑念、哀愁などを感じた。

白黒の写真にはそういったものを表現できる手法でもあるんだろう。

自分が感じ取ることのできた感情、手法を忘れないでいたい。


めがね

先日公開された「めがね」をみた。

CMの音楽がまるで久石譲が醸し出すようなやんわりとした癒し形で、

もう別にはずれてもいいから見るしかないな!と思った。


あたった。


はずれくじではなかった。

全体的に醸し出されている空気が音楽と同じくゆったりとしていて、

いつの間にか日々の仕事に背伸びして肩肘を張っていた自分に気がついた。

与論島の青い海がありのままの自分を包み込んでくれるような、


最後のめがねがぶっ飛ぶシーンで、

この映画は、

めがねって言うのは人との距離で、

人との関係性に疲れ距離感を見失った現代人に対して、

人対人の良い距離感を示しているのではないかと。

そう思う。

人を評価するというのは自分も評価されるということ。

人を蹴落とすということは自分も蹴落とされるということ。

でも人とやさしく付き合えるのなら。

万物とやさしく付き合えるのなら。

相手もそれに答えてくれるんだ。

といっているような。

そんなやさしい映画だった。



未開の惑星 松本次郎

を読んだ。

フリージアよりメッセージ性が強くて読みやすかった。

人の弱さとかがリアルで暗くなった。


素直な事はひねくれている事。


メディアの妄信は嫌いだ。


そういえば今日は9月11日で、

ロックフェラーに飛行機が突っ込んだ日。


テロって何ですの?


飛行機で死んでも良いって程変えたい何かがそのパイロットにはあったって事。


方法は幼稚だと思うけど。

アメリカンの対応にはそら寒くなる。


向こうが全部悪いんですみたいな、

自分が世界の中心ですみたいな、


被害者づらに反吐が出る。


それを迎合する有名人が薄っぺらく見える。


ただそれもメディア表面だけを見て感じたこと。


もちろん完璧なんて無い。


間違いだってある。


ただそれを知ること。


無知の知が必要。


だから、


大切なのは


自分を正常に保ち、自分で考え自ら行動する事。


じゃないかしら。