3階1列目
仮名手本忠臣蔵 五・六段目 ニザさん、いい勘平でした。姿かたちがきまっててきれい、そして最初は思わぬ金が入ってうきうき帰ってくるのだけど、まさか、もしや、と追い詰められていく様がよくわかりました。「色に耽ったばっかりに」でニザさんの白塗りのきれいなお顔に赤い血がついていっそうきれい、と思いました。そして最後はすこーしだけ微笑んで事切れました。
菊ちゃんのお軽はね、声がよくとおるせいかちょっと強く聞こえちゃうのかな。もうちょっと柔らか味と情がほしいかな、と思いました。特に相手がニザさんだと。それとこの額に紫の布のついた鬘(なんて言うんだっけかな)の菊ちゃんはあんまり好きじゃないのを思い出しました。ので私的にはイマイチ菊に夢中、になれず。
家橘のおかやも今まで見たおかやの中では一番強そうでした。いつも江戸っ子の源六が多い中、上方出身源六(松之助?)がニザさんの芝居の雰囲気にもあってて○。
海老くんの定九郎、白い腕がにょきっと出てきたところから悪いヤツ、ぞくっとさせる。刀を着物で拭いて髪の滴を払うところの下座音楽がとっても効果的。悪人の凄みと美しさがある定九郎でした。
髪結新三 高麗屋の新三が暗いというか言うか重いんだな、最初から最後まで。それに新三ってもっと若いと思うんだけど貫禄ありすぎるというかじじくさいし。お熊ちゃんの高麗蔵はよかったけどちょっとトウが立っているような(失礼)、松也くんあたりのがよかったなぁ。勝奴やら弥太五郎源七やら忠七やら他の配役はよかったんで、惜しいねぇ。これで新三が音羽屋なら・・・もごもご。(その音羽屋は御園座で新三を出している・・・。)
写真は西側売店で買った菊柄のてぬぐい。菊再会記念?で購入。秋ってことで菊柄のてぬぐいがたくさん出てました。もう一つほしいのがあったのだけど・・・来月もあったら買っちゃいそう、な予感。