うしじまひろこの絵本ダナ

うしじまひろこの絵本ダナ

絵本・童話・詩、ときどきニャンコ。

長新太作品のみを取扱いネット古本店みみず書店

店主のうしじまひろこです。

 

 

名作童話全集でも長新太さんの絵を楽しむことができますよ。

 

 

出版された順に左より

 

 

講談社おはなし絵本館17 アンデルセン童話(1989年・講談社)

『マッチうりの少女』

『はだかの王さま』

『イーダちゃんのはな』 3話収録

 

 

長さんは、『はだかの王さま』の絵を描かれています。

 

 

 

世界おはなし名作全集6 北欧の民話(1990年・小学館)

『三びきのやぎ』

『にげだしたパンケーキ』

『まほうのぼうし』

『はらぺこねこ』 4話収録

 

 

長さんは、『三びきのやぎ』の絵を担当。緑が美しいです。

 

 

 

講談社のおはなし童話館7 (1992年・講談社)

『ほらふき男爵の冒険』

『こうのとりになった王さま』 2話収録

 

 

長さんは、『ほらふき男爵の冒険』の絵を描かれています。

人々からほらふきと呼ばれるミュンヒハウゼン男爵が語る愉快なお話。

うそ?ほんと?

長さんは巻末の「文や絵をかいた先生がた」の中に、

「ほらふき男爵のお話は、明るくて、おおらかで、とてもおもしろい。

これに負けずに、明るく、おおらかに描いたつもりなんだけど、

どうかしら? (後略)」と残されています。

 

 

 

21世紀幼稚園百科おはなし名作編 アンデルセン(1996年・小学館)

『にんぎょひめ』

『はだかの王さま』

『みにくいアヒルの子』

『マッチうりのしょうじょ』 4話収録

 

 

長さんは、[はだかの王さま』の絵を担当。

講談社おはなし絵本館17 アンデルセン童話(1989年・講談社)

収録の『はだかの王さま』との比較も楽しいですね。

 

 

 

 

 
 

 

 

 

 

やっと出会えました。

 

のばらチャン文庫№11

『おサルの親子』

 

監修:林寿郎

校閲:坪田譲治

文: 寺村輝夫

絵: 長新太

発行:日本勧業銀行

 

縦10㎝×横10㎝、28ページの小さな冊子です。

日本勧業銀行は、1971年10月に第一銀行と合併して

第一勧業銀行となっているため、それ以前に発行された

ものですね。

お客さまへ無料で配布されていたのでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いたずら子ザルのオムは、お母さんに𠮟られて山を下りてしまいます。

汽車に飛び乗ったオムはおじさんにひろわれ遠い町へ。

おもちゃ屋さんの店先でかわれることになったオムですが、お母さんが

恋しくなってしまいます。

 

一方、お母さんはオムのことが心配で、ふらふらになるまで探し続けます。

そんな中、山のきこりにつかまり、町のサル屋に売られてしまったお母さん。

 

さて、2人は出会えるのでしょうか⁈

 

この小さな冊子に、二転三転するお話がぎゅっとつまっています。

寺村輝夫さんすごいなー。

長さんの描く子ザルオムもカワイイのですよ。

ほんとに。

 

 

 

 

 

長新太作品のみを取扱いネット古本店みみず書店

店主のうしじまひろこです。

 

 

 

『くもの日記ちょう』

作:  長新太

出版社:ビリケン出版

 

やっと手にすることができました!

 

旅するくもの日記。

くもはゆきだるまに近づいてみたり、カイツブリなってみたり、ハワイ上空

ではアロハをきてみたり……。どこまでも自由なくも。

 

くもはクジラに「ぼくはちへいせんとかすいへいせんとか、ひろびろとした

ところがすきだ」と言います。くもは長さんご自身なのかな。

 

長さんの描かれるちょうが美しくて可愛くて、なんだか涙が出そうです。

 

 

 

また、先月、絵本塾出版さんより『くもの日記ちょう』復刊されました。

よかった。よかった。本当によかった。

長さんも、お空でよろこんであるかなぁ。

多くの方に『くもの日記ちょう』が届きますように。

ご興味がある方は、絵本塾出版さんのサイトをぜひご覧ください。

 

 

 

 

 

また、初版の『くもの日記ちょう』(ビリケン出版)が気になる方は、

みみず書店のショップサイトでどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

長新太作品のみを取扱いネット古本店みみず書店

店主のうしじまひろこです。

 

 

長新太さんは絵本の中で多くの動物たちを描いてこられました。
その中でも今回は、おさるさんたちに注目してみました。

画像左上から時計回りに……


おはなし名作絵本⑩
『わにのバンポ』(初版1970年)
文:  大石真
絵:  長新太
出版社:ポプラ社
わにのバンポとちどりの友情物語。
さるたちが描かれた表紙は印象的です。


八木田宜子みどりのえほん6
『ひとつずつ』(初版1971年)
作:  八木田宜子
絵:  長新太
出版社:文化出版局
50年以上前の作品とは思えないほどおしゃれな表紙デザイン。
遊びつかれておなかをすかせたこざるたちが、カワイイのです。


『ひとつずつ』(新装復刊初版2017年)
作:  八木田宜子
絵:  長新太
出版社:絵本塾出版
オリジナル出版から46年を経ての復刊!


『びっくり、しゃっくりくしゃみにおなら』
(こどものとも年少版1986年3月号・特製版1994年)
作:  長新太
出版社:福音館書店
足を上げ、手を振っているおさるさんがなんともカワイイ!
近寄ってくるへびにびっくりのおさるさん、健気です。


小さな子どもの心におくる絵本➀
『さくらんぼさくらんぼ』(初版2002年)
文:  岸田衿子
絵:  長新太
出版社:ひかりのくに
こいぬ、ねこ、にわとり、ぶた、さる、うし、うま、
みんな大好きさくらんぼ。
様々な動物が登場する中で、おさるさんを表紙に選ばれたのは
なぜだろう。動きがカワイイからかな、なんて思っています。



こどものとも年少版1986年3月号
『びっくり、しゃっくりくしゃみにおなら』の折り込み
ふろく『絵本のたのしみ』の中に、長さんが書かれたエッセイ
『しゃっくり、くしゃみ、おなら』があります。
その最後に、

「絵本に出てくるサルは、リスザルのつもりである。
このサルは、顔が可愛いのです。」と。

長さんと動物と言えば、ライオンやイカ、タコなどがすぐに思い
浮かびますが、長さんが身近でいちばんカワイイ動物だと思って
いらっしゃったのは、おさるさんなんじゃないかなと勝手に想像
しています。


ぜひ、お手にとってみてください。

 

 

 

 

 

 

 



 

 


 

長新太作品のみを取扱いネット古本店みみず書店

店主のうしじまひろこです。

 

岸田衿子さんが文を書かれ、長新太さんが絵を描かれているあかちゃん

えほんシリーズ(ひかりのくに)について調べてみました。

 

 

まず、いちばん古いと思われる『あかちゃんのえほん』シリーズ

(1970年・1972年出版)。

ボードブック(固い厚手の紙を貼り合わせて作られた本)です。

 

 

次に、1992年出版の『あかちゃんのえほん』シリーズ(上製本)。

 

1970年・1972年、1992年出版の『あかちゃんのえほんシリーズ』は、

『さんぽだいすき』

『うみ』

『ぞうのパンやさん』

『みんなにげた』

『もしもし』

『りんごあかくなーれ』

『ぼーるがころころ』

『おもたいなあ』

『あのこはだーれ』

『くつしたがにゅー』

の計10冊ですが、撮影できた本はそれぞれ5冊、8冊のみでした。

 

1992年版出版の際に、本の材質(ボードブック→上製本)、表紙絵が変更

されています。本編のレイアウトには多少変更があるものの、確認できた

限りでは本文に変更はありませんでした。

 

百年(武蔵野市)さんのショッピングサイトに、1970年・1972年版の

上製本のような本が掲載されていたのですが、詳しい説明書きはなく

ボードブックと上製本の両方が存在したかどうかは不明です。

図書館の蔵書にもない本があり、歴史を感じます。

 

 

次は、2006年出版の『えほん🍓あかちゃんへ』シリーズ

1970年・1972年、1992年出版の『あかちゃんのえほん』シリーズは

10冊だったのですが、2006年出版の『えほん🍓あかちゃんへ』シリーズは、

『うみ』と『ぼーるがころころ』の2冊のみになったようです。

いろいろ調べてみても、こちらの2冊しか確認できませんでした。

表紙が、1970年・1972年版と同じ絵に戻っているのはおもしろいですね。

本文は、擬音など、1970年・1972年、1992年版とは少し違う部分があり

ました。

 

 

現在、ひかりのくにより販売されているあかちゃんえほん(文・岸田衿子 

絵・長新太)は、2016年に出版された『あかちゃんとよむえほん』シリーズ、

こちらの2冊です。

『みんなにげた』の表紙は、1970年版のものと同じということが

トムズボックス(杉並区西荻北)さんのショッピングサイトで確認

できました。ということは『さんぽだいすき』の表紙も1970年版のものと

同じなのかなと思っています。1970年版の『さんぽだいすき』は、

絵本自体も画像も見つけることができませんでした……。

1970年~の全てのシリーズの中で初めて、こちらの2冊の奥付ページには、

作家のことばとして、岸田衿子さんと長新太さんからのメッセージが掲載

されています。

 

 

50年以上も愛されている岸田衿子さんと長新太さんの作品。

『さんぽだいすき』にはズック、『もしもし』には黒電話

(絵本のなかの電話は緑色ですが)が登場し昭和感が漂い、

『みんなにげた』にはカラフルな虫がいっぱい。

『りんごあかくなーれ』や『おもたいなあ』には、かわいらしい

くま、ねずみ、うさぎ、さる、ぶた、ぞう、かいじゅうまでも。

『くつしたがにゅー』はナンセンスな展開。

 

すこしのことばとシンプルで色あざやかな絵のあかちゃん絵本。

ほっこり、のんびり、かわいくて、笑顔になれて、いいですね。

ずっとずっと昔、あかちゃんだった方へもおすすめです。

 

 

 

こちらの記事を書くにあたり、福岡市総合図書館の蔵書(画像の一部は

お借りした絵本を撮影)や古書・古本を取り扱われているトムズボックス

さん、百年さん、Frobergue(台東区蔵前)さんのショッピングサイトも

参考にさせていただきました。

ありがとうございました。

 

トムズボックスさん、百年さん、Frobergueさんのショッピングサイトへも

遊びに行ってみてくださいね。楽しいですよ。

みみず書店へもどうぞ♪