捨印って、知ってますか?
契約書などで、
署名のところに押すハンコとは別に
「予備でもう1つ、押しといてください」
といわれて、余白のところに押す
あのハンコのことです。
銀行の書類やリース会社との申込書などには
欄が設けてあったりするので、
わりと気軽に押してしまいがちです。
ところが、
この気軽さの割に、捨印は、
とってもリスクが高いものなのです。
大事な書類をうっかりまちがえてしまった場合、
予備があれば書き直したりするかもしれませんが、
たいていは、
まちがえたところに 二重線を引いて、
その上に正しい文字を記入しますよね。
そのあと、二重線を引いたところに
訂正印を押しますよね。
ところが、契約書には、
ちょっと独特なルールがあります。
まちがえたところに二重線を引いて
正しい文言を書くところまでは、
同じですが、
訂正する文字の数を
契約書の「余白」に記入します。
たとえば
「修正」を「訂正」に直した場合、
欄外に、「2文字削除、2文字加筆」
と書きます。
そして、
余白に訂正印として、双方の印を押します。
余白であれば、場所の決まりはありません。
訂正した行の近くでなくてもよいのです。
これが、捨印のリスクなのです。
ここでピン!ときたあなた!
そうなんです。
捨印は、「あらかじめ押印しておく」
というのが問題です。
あらかじめを押印しているということは、
好きなときに好きなように
訂正することができてしまうのです。
例えば、
契約金額「1万円」を消して
「100万円」と書き加えて、
捨印を押しているところに、
「3文字削除、5文字加筆」と書けば、
1万円の契約書が、100万円の契約書に
早変わりしてしまうのです。
当然、悪用されることもあるため、
訂正ではなく、「改ざん」のリスクといっても
過言ではありません。
実際に
知らないうちに
ローンの返済金額が
50万円から70万円に増えていた。
知らないうちに
連帯保証人に追加されて、
5億円の借金の肩代わりをさせられた。
知らないうちに
定期預金が担保に入っていて
下ろせなくなっていた。
こんなことがあるのです。
だから、捨印は
気軽に押してはいけないのです。
でも、実際には、
金融機関との契約書のように
捨印を断りにくいときもあります。
そんなときは、悪用されないように
対策を講じておきましょう。
1つ目の方法は、
捨印を押印する際、
「捨印であること」を明記しておきます。
初めから「捨印である」と書くことで、
勝手に改ざんされることを
防ぐことができます。
2つ目の方法は、
仮に捨印を押印してしまったとしても、
必ず押印した状態の
コピーを取っておくことです。
できれば、その場で相手に
確認の署名・押印と日付を
記入してもらいます。
捨印は、慣習としてやっている場合も多く、
「押さなければダメですか?」と確認すると
意外にも
「結構です。」と
すんなり免除されたりするので、
押す前に、聞いてみるのもおすすめします。
☆☆今日のポイント☆☆
知らないうちに5億円の借金
とならないためにも・・・
捨印は、気軽に押さない。