ある日のこと
友人が、たまたま入ったお店で
ちょっとすてきな飾り棚を
見つけました。
リビングに飾り棚を置いて、
ちょっといい食器とかを並べたいなぁ…
そう思っていた友人は、
その飾り棚がとても気に入りました。
お値段
298,000円!
ちょっと高いけど、欲しい!!
あいにく
そんな大金やカードも
持ち合わせていなかったので、
「予約、できますか?」
と聞いたところ、
「予約金を入れていただければ・・・」
ということで、
お財布に入っていた
全財産3万円を預けて、
「何を飾ろうかな・・・」と
ウキウキした気分で、家に帰りました。
10日ほど経って、
支払いをしようとお店に行くと、
飾り棚が見あたりません。
「あれ?
どこかに移動したのかな・・・」
と思って、
「すみません、
先週、ここにあった飾り棚を予約していた
鈴木ですけど・・・」
とお店の人に声をかけると、
「あ、鈴木様。
申し訳ありません、
実は、あの飾り棚なんですが・・・
おととい、あの値段よりかなり高く買いたいと
おっしゃるお客様がいらっしゃいまして、
その方にお渡ししてしまいました。
大変申し訳ありません。
予約金、3万円入れていただいてたので、
6万円、お返しするということで・・・」
ひたすら謝られても、
代わりのものを薦められても、
3万円多く戻ってきても、
どうにも納得がいかない友人。
「予約金、入れてたのに、他の人に売るなんて・・・
そんなの、ありなの?」
涙ながらに訴えてきました。
契約にあたって相手に渡すお金には、
【手付:てつけ】と【内金:うちきん】があります。
手付とは、
【契約が成立した】という意味で
渡すお金のことをいいます。
内金とは、
【代金の支払いにあてる】ために
渡すお金のことをいいます。
今回のケースでは、
お店の人に渡した3万円が、
手付なのか内金なのか
が問題になります。
手付と内金の違いは、
【契約が解除できるかどうか】です。
手付は、正式には「解約手付」といって
お客さんは、お店に渡した手付金を
放棄(=お店に支払い)すれば、
いつでも契約を解約できます。
お店にとっては、
手付を預かることによって、
「買います!」
と言ったお客さんの気持ちが変わり、
「やっぱりやめます」となってしまうのを
ある程度防ぐことができます。
逆に、
よい条件で買い手が現れたり、
何らかの事情で、
商品を売り渡せなくなることもあります。
でも、
お客さんからすれば、
お店が売ってくれないなんてことは、
ほとんどありえない話なので、
お店から解約する場合は、
手付金の2倍をお客さんに返す
というルールがあります。
いっぽう、内金の場合には、
代金の支払の一部なので、
契約を解除することはできません。
さきほどの友人の例では、
お店の人にお金を渡したときに、
どういった趣旨でお金を渡すのか
明らかにしていなかったことが問題です。
【手付ではなく、内金です】
この一言を添えて、
きちんと確認しておけば、
後からよい条件を申し出たお客さんがいても
他の人に売るということは、
なかったのですね。
☆☆今日のポイント☆☆
商品を買う前にお金を渡すときは、
【手付】なのか【内金】なのか、
明らかにしてから渡しましょう。