「中年の危機」に陥った、ごく普通の50代男性が、3日・2週間・1ヶ月の3段階で人生をやり直す、潜在意識活用システム 真「幸せの時間」 -36ページ目

「中年の危機」に陥った、ごく普通の50代男性が、3日・2週間・1ヶ月の3段階で人生をやり直す、潜在意識活用システム 真「幸せの時間」

潜在意識の働きで、あなたは「スーパーなあなた」になるのです。そのための素材・方法も実はあなたの手元にすでに多くあります。ここでは、あなたがそれを見出し、活用するお手伝いをいたします。胎児(あなた)は、胎児(あなた)の夢により進化します。

懐中温泉です、

 

歴史シミュレーションその9

 

 

越前・九頭竜川。

 

北陸から京へ向かうとき、
川を挟んだ平野は、

必ず通るべき場所

でした。

 

上杉軍が加賀から南下し、一揆勢を加えて

越前へ入ろうとしている

 

その報。

 

毛利・本願寺は、まだ京へ直接手を伸ばしては

いません。

 


しかし、中国からの圧力と、摂津の反乱が

続く現状では、信長にとって上杉と越前での

決戦を避ける理由はありませんでした。

 

「ここで決める」

 

謙信も、地図を見ながら同じことを考えて

いました。

 

越後
関東
北陸

 

それらが一度に背負う「天下取り合戦」。

 

足利幕府を再興し、仏法・正法の「美しき

流れ」を挙げるためには、信長との直接

決戦を避けることはできません。

 

「九頭竜川を前にして退けば、
 

天下の形勢は、二度とこちらに傾くまい」

 

謙信は、兵たちの顔を見渡しました。

 

越後
佐渡
上野
信濃


越中
能登
加賀
飛騨

 

そして雑賀衆の銃身が、北陸の風を受けて

光ります。

 

「九頭竜川を渡れば、京は近い。


 渡れなければ、一切は終わる」

 

それは、わかりやすい境界線でした。

 

春日山に届く一通の書状

 

出陣準備に忙しい春日山に、一通の書状が

届きました。

 

差出人は毛利輝元。

 

謙信は封を切り、読み始めます。

 

上杉殿。


 我ら毛利は、山陽・山陰・水軍の三道

より京を目指し、すでに長政の水軍を破り、

播磨・丹波の織田勢を揺らしております。

 

 貴殿が北陸より越前へ攻め入るとき、
 

我らもまた、京背後より圧力を強め、
 

本願寺と歩調を合わせて、織田の内線を

乱します。

 

 ここに、改めて「反信長」の誓約を確認

したく候。

 

謙信は、書状を読み終えたあと、静かに

目を閉じました。

 

「東の関東は整った。
 西の毛利は動いている。
 

 

中央の本願寺は、動かざる砦だ」

 

そのすべてを束ね、「足利幕府再興」という

一点のために動くのが、自分の役目だ。

 

春日山の空は、あいかわらず灰色でした。

 


しかし、その足元に集まる七万の軍勢は、


もはや越後・関東の一地方軍ではありません。

 

天下の形勢そのものを動かす「一点の力」

でした。

 

「九頭竜川へ」

 

謙信は立ち上がり、そう告げます。

 

第三話はここで終わります。

 

第四話では、「加賀から越前へ進む上杉軍

と一揆勢の合流」「九頭竜川での布陣」

「信長本隊との対峙直前」までを描きます。

 

第四話 九頭竜川の前夜

 

加賀の空は、越後よりも少しだけ柔らか

かった。


雪はすでに山の上に後退し、平野には

湿った風と、遅い春の気配が漂っている。

 

その風を裂くように、上杉軍の旗が連なって

いた。

 


春日山を発した七万の軍勢のうち、関東へ

残る兵を差し引いた主力およそ四〜五万。


越中・能登・加賀・飛騨から集まった兵と

合流し、北陸を南へと進んでいく。

 

「ここから先が、信長の“北陸”だな」

隊列の途中で、若い武将が呟いた。


隣の者がうなずく。

 

「だが、今の北陸は、信長のものだけでは

ない」

 

加賀の村々には、一向一揆の痕跡が濃く

残っている。

 


焼き払われた寺。


再建された集会所。


誰もいないはずの道端に残された念仏札。

 

信長の支配に抵抗し続けてきた人々の気配が、

あちこちに漂っていた。

 

 

ご精読ありがとうございました。

 

懐中温泉