「中年の危機」に陥った、ごく普通の50代男性が、3日・2週間・1ヶ月の3段階で人生をやり直す、潜在意識活用システム 真「幸せの時間」 -34ページ目

「中年の危機」に陥った、ごく普通の50代男性が、3日・2週間・1ヶ月の3段階で人生をやり直す、潜在意識活用システム 真「幸せの時間」

潜在意識の働きで、あなたは「スーパーなあなた」になるのです。そのための素材・方法も実はあなたの手元にすでに多くあります。ここでは、あなたがそれを見出し、活用するお手伝いをいたします。胎児(あなた)は、胎児(あなた)の夢により進化します。

懐中温泉です、

 

歴史シミュレーションその11

 

 

越前の平野に陣を張りながら、上杉側も

戦いの形を描いていく。

 

前線には、越後・越中・能登の精鋭。


側面には、一揆勢。


後方には、加賀・飛騨の兵と補給隊。

 

川を挟んで横に伸びる布陣。


九頭竜川を境に、地図の線がくっきりと二つに

分かれ始めていた。

 

信長軍、九頭竜川へ

 

同じ頃、越前側の道を南から北へ進む軍勢が

あった。

 

織田軍。

 

先頭は柴田勝家。


続いて、前田利家、佐々成政ら北陸方面軍の

将たち。


その背後には、信長自身が率いる主力が控えて

いました。

 

「上杉の数は、四万か五万か」

 

勝家が、報告を聞きながら眉をひそめる。

 

「一揆勢を加えれば、さらに増すでしょう」

 

側にいた者が答える。

 

「我らは十三万の兵を持つといえど、
 ここにすべてを集めておるわけではない」

 

信長は、馬上から川を見下ろした。

 

九頭竜川の流れ。

 

その向こうに翻る上杉の旗。


念仏旗。


鉄砲の銃身。

 

「上杉と一揆が組んだか」

 

信長の目が、わずかに細くなる。

 

「毛利も、本願寺も、
 上杉も、

皆で“信長の天下”を否定しに

来ておる」

 

言葉には苛烈さが宿っていた。

 

「ならば、ここで一度、
 

誰の天下であるかを示しておく必要が

あるな」

 

柴田勝家が、信長の横顔を見た。

 

「殿、九頭竜川のこちら側で迎え撃つか、
 

それとも渡らせてから叩くか」

 

信長は、川の流れをしばらく見ていた。

 

水音。


風の流れ。


上杉の布陣。

 

「渡らせる」

 

短い答えだった。

 

「上杉の軍勢は、川を渡ってからのほうが、
 

地形の制限を受けて動きが鈍る。


 そこで叩く」

 

勝家は頷いた。

 

「では、渡河点を限定し、
 

そこに鉄砲と槍を集中させましょう」

 

「よい」

 

信長は、川面から視線を上げた。

 

「だが、上杉は雨と川を読む男だ。
 

手取川でのことを忘れるな」

 

手取川。


北陸進出の足を挫かれたあの敗戦。

 

「同じ手を、二度は食わぬ」

 

信長の声は、強く、静かだった。

 

雨の気配

 

九頭竜川の堤から空を見上げると、

雲の色が少しずつ変わっていた。

 

薄い灰色から、濃い鉛色へ。


遠くで雷のような音が、かすかに

聞こえる。

 

「……雨か」

 

上杉の陣から空を見上げていた者が

呟く。

 

謙信は、川と空を交互に見た。

 

手取川のときも、雨だった。


川の流れが増し、地面がぬかるみ、


織田軍の動きが鈍った瞬間を突いて

勝利を得た。

 

「九頭竜川は、手取川ではない。
 

だが、雨は同じく“天の軍勢”だ」

 

謙信は、静かに言った。

 

「雨が落ちる前に布陣を整え、
 

落ちたあとに動く」

 

 

ご精読ありがとうございました。

 

懐中温泉