わぶろぐ一覧。(このブログは過去の再投稿です)
 
世界で唯一のちくわぶ料理研究家、丸山晶代さんのことを知るまで、私は自分以上にちくわぶを愛する人類がこの世に存在するとは、夢にも思いませんでした。
 
 
私がアメブロを始めたのは2019年9月です。
 
元々、ある無料のWindows 10関係のPDFドキュメントを、より多くの人に参考にして欲しい、という想いから、そのドキュメントに興味のありそうな企業の情シス部門の方が集うセミナーに参加し、さらに、そのネットワークを広げるために、いろいろな勉強会やセミナーに参加する過程で、Twitterをやっていた方が有利だということを知り、2019年3月からはTwitterを始めていました。
 
ただ、Twitterには140文字という文字数制限があること、いくら有用な情報を書き込んでもすぐに流れてしまい、他の人の目に留まるチャンスは非常に限られることから、話題によってはブログの方が向いている、と感じるようになり、ブログを始めることにしたのです。
 
メインの話題は、Windows 10に関するものですが、昔は飲食店紹介を中心としたWebページの運営もやっていた関係で、うまいものに関する話題もサブテーマにしようと考えました。
 
そして何個目かの「うまいもの」テーマの記事である「ちくわぶらぶ」を書いている途中で、「最近のちくわぶ界隈はどんな感じなんだろう?」と思い、Webを検索したことで、丸山晶代さんのTwitterアカウントとブログページに辿り着いた、という訳です。
 
10月10日の「ちくわぶの日」を前にして開催された10月8日の「ちくわぶフェス」が終了した後の10月18日のことでした。
 
くそー。もう少し早くこのブログを書き始めていれば、間に合ったかもー。」と凄く悔しい思いをしました。
 
ただ、結果的には、その後の11月8日に「ちくわぶの世界」が刊行され、さらに11月24日には「ちくわぶの世界 発売記念イベント」が開催されて、そちらには参加することができました。
 
もし、このイベントの後に丸山さんの存在を知ることになっていたら、「たけや製パン」の「中年調理」が2014年に限定リリースされていた事を知らず、食べ逃してしまっていたことを知った時の6倍ショックを受けていたことでしょう。いや。8倍か。
 

さてさて、肝心の「ちくわぶの世界」の感想です。
 
まず、ちくわぶという食物に対して、これだけいろいろな面から掘り下げられていることに感心しました。
 
ちくわぶの製法については、以前に「タモリ倶楽部」でも紹介されていて、映像で見たことはあったのですが、さらにそれを自分で体験してみて、出来立てのちくわぶを食ってしまう、というところに、人並みでない好奇心と行動力を感じます。
 
さらに、メーカーごとに異なるちくわぶのデータ調査。
 
私も、メーカーによって結構味が異なることは知っていて、買うのは川口屋のものと決めてはいますが、それ以外のメーカーについては、明確な記録までは取っていませんでした。不覚です。
 
私も「ちくわぶに市民権を与えたい」とはずっと考えており、地方出身の人に会うたびに「おでんにちくわぶって入る?」と聞いて、知らなければ試してみることを勧めたりはしていました。
 
ただそれは、あくまでも「美味しいおでんのちくわぶをみんなに食わしてやりたい」と思っていただけで、ちくわぶの新たな可能性を追求するといった高尚な思想とはベクトルの異なる、了見の狭い、ちくわぶに対して礼を失した振る舞いだったのです。
 
例えば、私はこの本に、ちくわぶを炊くのに適しただしの情報などを期待していました。やはり前提はおでんなのです。
 
おでんに拘らずちくわぶの可能性を追求している丸山さんから見れば、「ナンをカレーでしか食べない」人のように感じられることでしょう。
 
さらに、ちくわぶを実食できる店舗の紹介や、オリジナルのちくわぶレシピなど、盛りだくさんの内容です。
 
ちくわぶの発祥や、全国の粉もの文化についても言及されています。
 
私も「すいとん」も懐かしくて大好きなのですが、「ちくわぶを好きな人はすいとんも好き。その逆もまた真なり。」という定義が成り立つのではないかと思います。
 
ちくわぶを好きな人にはもちろん、ちくわぶを知らない人にも敢えて読んでみて欲しい一冊です。
 
私は「ちくわぶの世界 出版記念イベント」でこれを三冊買い、一冊は自分が通う事務の本棚に仕込み、一冊は王子駅前の「平澤かまぼこ」さんに進呈して、お客さんに回覧してもらうようにしました。
 

次に、JR京浜東北線蕨駅の近くにある「Antenna Books & Cafe ココシバ」で11月24日に開催された「ちくわぶの世界 発売記念イベント」のレポートです。
 
 
丸山さんは、ちくわぶと同等に猫もお好きだそうで、参加者は、猫方面の方とちくわぶ方面の方が入り混じっていました。
 
前半のトークコーナーでは、ちくわぶの製造工程をご紹介いただいたり、昔の駄菓子屋の様子などをご紹介いただいたり、ちくわぶのレシピや、メーカーによる違いなどの話をお聞きすることができました。
 
 
どれも非常に興味深く、いろいろお聞きしたいこともあったのですが、時間も限られていたので、後半のちくわぶ実食に移りました。
 
 
上から、1日目のアルデンテちくわぶ、3日目のしみしみちくわぶ、大根、つみれ、白ちくわをおでんでいただきました。
 
 
ちくわぶは全て川口屋さんのおでん屋さん仕様のものを使っているそうです。
 
通常、ちくわぶは3日目ともなると、周りがぐずぐずになってしまうのですが、さすがおでん屋さん仕様だけあって、形も奇麗に保たれていました。
 
食感も予想したほどふにゃふにゃではなく、ある程度の歯ざわりを残していました。
 
逆に1日目のアルデンテは、1日でここまで染みる?という程度に染みており、普通であれば十分にしみしみと言える完成度でした。
 
大根はちくわぶ以上にしみしみで、つみれもそこらのものとは明らかにレベルの違うものでした。
 
白ちくわは、初めて食べたのですが、ちくわぶの原型とも言われているらしく、確かに形もそっくりです。
聞いていなければちくわぶだと思って食べてしまったことでしょう。
 
こちらは、練り物なので、ちくわぶとは違う歯ごたえと旨味があり、これはこれでなかなかにおいしいものです。
 
私的には、アルデンテが一番好きでした。
 
やはり少し歯ごたえが残っているのが好きなようです。
 
丸山さんが皆さんのご意見を聞いたところ、しみしみ派とアルデンテ派が約半々か、若干しみしみ派の方が多かったでしょうか。
 
次に出て来たのがちくわぶドック。開いたちくわぶを両面少し焦げ目が付く程度に焼き、それにソーセージを載せて食べる、というものです。
 
 
確かにソーセージ自体も非常に美味しいものだったのですが、私の興味は、初めて食べる焼きちくわぶに強く惹かれました。
 
予想したよりコシがあって固め。ちょっと詰まったパンのような感じもある。
 
でも悪くない。どんな味付けにも合いそう。
 
膨らまない餅とか焼き団子に近い風味もある。
 
私は、この焼きちくわぶを食べて、ぐっとちくわぶの可能性に広がりを感じました。
 
是非自分でも調理してみて、人に食わせるべき味付けを見つけたいと思っています。
 
試してみたいのは、下茹でしてから焼いた場合には、どんな風に味が異なるかです。
 
あまり合わないのかも知れないのですが、自分で試して体験してみないと気が済まないので、トライしてみようと思います。
 
そして最後にちくわぶカヌレ。
 
 
甘い味付けのちくわぶも初体験でした。
 
カヌレというものを真面目に食べた記憶が無かったためか、思ったよりも固めの食感だったのですが、周りの方は「全くカヌレだ!」と言われていたので、再現度は高いのでしょう。
 
私としては、甘味の方に手を出すのはもう少し修行してからにしようと思いました。
 
もちろん、人に作ってもらえれば食べますが。
 
最後に、丸山さんに、事務の分、平澤かまぼこさんの分、自分の分のサインをいただいて失礼しました。
 
東京ちくわぶと川口屋さんのおでん屋さん仕様のちくわぶを2つづつ、オリーブ色のちくわぶTシャツを購入しました。
 
 
Tシャツは是非欲しい、と思っていたので、オリーブをゲットできて良かったです。
 
 
生憎、Tシャツで外に出る季節では無くなってしまったので、アピールできるのは少し先になりそうですが。
 
事務で着てもいいのですが、そうすると「ちくわぶの世界」を本棚に仕込んだのが私だということがバレてしまうので、ほとぼりがさめてからにしたいと思います。
 

その後、「ちくわぶの世界」で紹介されていた、赤羽の「めぐりや」さんと王子の「集っこ」さんでちくわぶを食べました。
 
「めぐりや」さんのちくわぶ握り
「めぐりや」さんのちくわぶキャンドルケーキ
 
「集っこ」さんのちくわぶ
「集っこ」さんのちくわぶおかわり
 
東京でちくわぶが楽しめる人気店20選」からは、東京の「こなから」さんを試しました。
 
あとは浅草の「ひょうたんなべ」さん、どこかの「お多幸」さんも再確認したいと考えています。
 
「こなから」さんのちくわぶ
 
今のところ、、一番は王子の「平澤かまぼこ」さんです。ここはだしの味のレベルが違います。
 
 
12月7日(土)7:30からの、NHK「おはよう日本」には、丸山さんがご出演されるばかりでなく、王子の「平澤かまぼこ」さんも紹介されるそうです。
 
みなさん、お見逃しなくー。
 
おしまい