わぶろぐ一覧。(このブログは過去の再投稿です)
地方から東京に遊びに来た友人に、何か東京ならではのうまいものを食わせたい。
では、何を食わせるべきか。
これは東京周辺に住むうまいもの好きの人々にとって永遠のテーマです。
多くの人が思い当たるのは、月島のもんじゃ焼きでしょう。
もちろん、それもいいと思います。
月島にはたくさんのもんじゃ焼きのお店が並んでいますし、それぞれのお店の色があったり、さまざまなメニューがあったりしますので、是非連れて行ってあげて欲しいと思います。
そして必ずベビースターラーメンをトッピングに追加してください。
こちらはいわゆる、定番コースです。
では、他には何があるか。
そう。ちくわぶです。
ちくわぶが地方性のある食べ物であることを私が知ったのは大学2年の時です。
学園祭でおでんの出店を出そうということになり、じゃあ具は何にしようか、という話になっって、大根、はんぺん、こんにゃく、さつま揚げなどが来たので、私が「あと、ちくわぶですよねえ」と言ったところ、「えっ?何?ちくわぶ?ちくわ?」という反応がありました。
あろうことか、私と同じ埼玉県民の人からです。
他の埼玉県民の先輩からフォローがあり、「いいか。ちくわぶというのは東京下町近辺特有のおでんの具なんだ。全国的には、ちくわぶの存在を知らない人が半数、さらに知っている人の中でも、ちくわぶを嫌いな人が半数なんだ。」と言われました。
私はこれに衝撃を受けました。
ちくわぶはおでんに欠かせないもの。ちくわぶの無いおでんなんてただの煮物でしょ。そしてそれは日本全国の常識だと思い込んでいたからです。
実際、私のたっての願いでちくわぶを入れたおでんを出店で出したものの、「なんだこれ。小麦粉の固まりか。」と言って残す人が続出しました。
以来私は、ちくわぶの不憫さを憐れみ、ちくわぶを全国区にすべく活動を続けて来たのです。ウソです。
1999年から2004年頃まで更新されていたページです。
もともと、ちくわぶに馴染みの無い地方の方が、ちくわぶの存在を知り、その独自性に興味を持って、ちくわぶの魅力を掘り下げたページです。
こちらのページでは、ちくわぶのことを、愛情を込めて「わぶ」と呼んでいます。
私もそれにならってそう呼ぶことにしました。
私も、1997年から2002年まで、飲食店紹介のWebページを運営していましたので、わぶの特集ページを組んで、みなさんからのわぶに対する想いを募り、そのページにまとめました。
そのページのタイトルを「ちくわぶ倶楽部」にちなんで「ちくわぶらぶ」にしたのです。
これが、今回のブログのタイトルの由来です。
結果的に、わぶ肯定派と否定派が半々くらいだったように記憶しています。
肯定派がわぶをこよなく愛するのに対して、否定派は忌み嫌うという両極端な面の見られる、珍しい食べ物だと思います。
では何故、わぶを嫌いな人はわぶが嫌いなのか。
それは「うまいわぶを食べたことが無いから」だと私は考えています。
確かに、まずいわぶはどうしようも無くまずい場合があります。
煮込み過ぎて周りがどろどろに溶けていたり、そもそも炊いただしの味がまずかったり。
ナニモノだか判らないまま口に入れてしまい、予想とは異なる食感と味に衝撃を受け、以来食べられなくなった、という人もいます。
うまいわぶは、しっかりとうまいだしの味が染みつつも型崩れせず、柔らかい部分と少しコシが残った部分とがあって、それぞれの食感の違いも楽しめます。
うまいわぶを食べるためには、まず、いいわぶを選ぶことが重要です。
私のお勧めは、東京都北区赤羽にある「川口屋」さんというちくわぶ専門店のわぶです。
2013年1月11日放送の「タモリ倶楽部」でわぶの特集をやった時もこの店が取り上げられていました。
この番組を録画したものは、私にとって永久保存版となっています。
やはり東京都北区に本社を構える「コモディイイダ」というスーパーでは、この「川口屋」さんのわぶを取り扱っています。
一見、コモディイイダブランドのパッケージですが、裏の製造元をみると川口屋出身であることが判ります。
コモディイイダは、東京、埼玉、千葉、茨城でスーパーを展開していますので、お近くにあれば、ここでわぶをゲットするのがお手軽です。
ただ、わぶの難しいところは、いいわぶが手に入っても、それだけではおいしいわぶは作れない、というところです。
次においしいだしの入手が必要になります。
私は「佃權」の液状濃縮タイプのおでん汁を愛用していました。
近くのデパートの地下食品売り場で売っていたのですが、最近、別のメーカーに変わってしまい改めてWebで調べてみたところ、2017年7月で練り物製品の製造販売を終了してしまったのだそうです。ショック!
「佃權」の前は「マルイシ増英」というところの液状のおでん汁を使っていました。
いずれも「540mlの水に対し35mlの割で」使うという、不思議な指定のあるだしです。
Webでは買えるようですが、近くではなかなか見かけません。
うどんのだしや普通の白だしでも良さそうなのですが、炊いてみるとちょっと違うような気がするのです。
普通のスーパーで売っている粉末タイプのおでんだしに関しては、満足できるようなものにあたったことがありません。
なので、今はここぞ、というお勧めのだしがありません。
「紀文」の液状のおでん汁の素はまだ手に入ると思いますので、そのあたりで試すのが妥当だと思います。
さらに、練り物も重要です。
いい練り物からは魚のうまみがだしに染み出て、それをわぶが吸収するのです。
練り物に関しては東京都北区神谷にある「平澤蒲鉾店」がお勧めです。
ここのさつま揚げ類を何種類か買ってわぶのお手伝いをしていただきます。
この店は、王子の駅前に立ち飲みの店も出しているのですが、おでんの季節になるとすごく人気となります。
わぶはさすがに「川口屋」のものではありませんが、いい味が染みているので、外で食べるわぶとしては随一でしょう。
でも、店舗は小さいので、一杯だと入れませんし、夏場にも営業しているのかどうかは、ちょっと自信がありません。
で、もう少し手軽に行ける、いいわぶを出す店は無いかなーと、「ちくわぶ」でWebを検索したところ、なにやら不思議なページにたどり着きました。
そしてなんと、私と同じアメブロでブログもやられているではありませんか!
つい先日の10/8には「ちくわぶフェス」なるイベントも開催されていたことを知り、大変悔しい思いをしています。
さらにさらに「マツコの知らない世界」にも出演されていたのだそうです!!
もう鼻血出そうです!しくったー!見逃したー!すげーーー!
このブログを仕上げることを優先して、まだこちらの方のページやブログの内容は一部しか見られていませんが、いろいろステキな情報がありそうです。
私の現状のテーマである、「どこのおでんだしを使うべきか」「外で友人にわぶを食べさせるとしたらどの店が良いか」について、いい情報が得られたら、追記していきたいと思います。
と言いつつ、早速、東京都北区赤羽の「丸健水産」さんのちくわぶも「川口屋」さんのものを使っていることを教えていただきました。
ここも立ち飲みで、いつも混んでいます。
という訳で、途中で少し方向が変わってしまいましたが、まずはこのブログを上げて、ちくわぶらばーからの情報を集めたいと思います。
最後に、私が自分でわぶを炊く時の調理方法をご紹介します。
まずは、わぶを3等分に切り、それぞれを斜め45度に真ん中から切ります。
こんな感じ。
これを一旦お湯で下茹でしてから、他のおでんの具と共に炊きます。
この手間をかけた方が、もっちりとして味も染みやすくなるようです。
そして、出来上がりはこんな感じ。他にも具は入れているのですが、あくまでも主役はわぶです。
おしまい