皆さんは5スターロレックスグランプリを観ましたか?
私はこれを生中継で観るために仕事を早めに切り上げて帰宅。
見逃した方はこちらから観れます。
前回のブログで紹介しましたがアメリカ選手だけでなく世界ランク1位のヘンリック選手、世界ランク2位のベン・マー選手も参加した今回のロレックス、グランプリ見どころが沢山で何から解説したらよいかわかりません。
障害馬術は(というか馬術全般)勝敗とかも勿論大切だけれど馬というパートナーがいて成り立つスポーツです。
今回の試合はそのパートナーとライダーの関係が顕著に表れた試合でした。
例えばカール・クック選手とパートナーのカリンカ。
カリンカは速くて有名な馬ですが、何度も後ろ足を蹴り上げたりしながらリングに出場。
(これを見ただけでカリンカの性格がよくわかりますよね)
カール選手はなんでもないかのように騎乗して1つ目の障害飛越えをスタート。
カリンカのそんな部分を肯定して最後まで走り切ったカール選手。
2人馬の関係が信頼という絆で繋がっているのがよくわかりました。
マクレーン・ワードの新しいパートナ、アイレックスとはまだ7週目という新婚ほやほやな関係。
そんな2人馬は2位に入賞。
マクレーン選手の正確な騎乗にアイレックスも安心してパフォーマンスができていました。
ちなみにいつもクールなマクレーンですが1騎乗目でクリーアした時の彼の顔には笑みがこぼれていましたが彼の笑顔は私達観客にも伝染しました。
新しいパートナーと言えばローラ・クラウトとビスケット。
ビスケットも今年からローラの新しいパートナーに仲間入り。
シーズン早々落馬をしたローラでしたが今回のロレックスグランプリではジャンプオフにまで辿りつきました。
ハッカモアを使用しているのにも関わらずジャンプオフでは見事なタイトなターンを見せてくれました。
残念ながら障害を落としてしまいましたがさすが勝負師のローラ。
あっぱれです。
今回1位になったドイツの選手、クリスチャン・クク。
ジャンプオフは見ものです。
彼の番までカールとマクレーンがかなり速いスピードでジャンプオフをクリアー。
ここは勝負にかけたな!という見事な走りです。
最後の2障害の走りはパートナーであるチェッカーを信頼しているからこその騎乗でした。
今回出場した選手の中にはまだ20代前半のライダーもいました。
彼女の乗っていた馬は比較的新しく迎えた馬で障害を何度も落としてしまいましたがそれでも最後までコースを走り切りました。
ゲストアナウンサーがそれを見て言ったコメントがこちら。
「You are riding or training.」
どういう意味かというと、障害を落としてしまったからゲームでは勝つという選択肢は失っても馬を調教するという選択肢は残っている。
彼女のようにまだ経験の浅かったり人馬の関係が短かいからこそこの機会を利用するという事。
障害を4つ程落としてしまいましたが最後まで走り切った彼女は馬に精一杯の感謝の気持ちを表していました。
そしてもちろん彼女自身もとても嬉しそうでした。
馬場馬術も障害馬術も良い結果が出るのは嬉しいけれど(勝つとやっぱり嬉しい!)結局最後はパートナーとの関係作り。そしてその過程を楽しむスポーツなんだなぁと本日の試合を観て思いました。
だから私達を(乗る時も観る時も!)これほどまでに魅了するんだと思います。
WEF2024は明日が最終日です。
本日をもってWEFグランプリの結果報告と解説は終了~。
おかげで私も色んな事を学びました。
来年の1月まで私も1歩でも彼らに近づけれるよう精進します。
まずはグラグラな左脚を直す事かな。。。